
電力消費者に回される20兆円の請求書
以下は資源エネルギー庁がリリースしている平成25年5月末時点の再生可能エネルギー発電設備の導入状況である。 「太陽光(非住宅)」という項に着目してほしい。2011年度以前は累計でも約90万kWの...
以下は資源エネルギー庁がリリースしている平成25年5月末時点の再生可能エネルギー発電設備の導入状況である。 「太陽光(非住宅)」という項に着目してほしい。2011年度以前は累計でも約90万kWの...
メリットその3:これからエネルギーの利用効率が向上していく その1のエネ安保のメリットのところで、「自動車のエネルギー源を石油から天然ガスに移すというなら、何も自動車をEV化しなくても、ガス車化すれ...
これはEV懐疑派の有力論拠の一つである。果たして、このような考えは正しいのであろうか。それともただの思い込みだろうか。 これを当記事のテーマとする。 これは換言すれば、以下の両者の比較であ...
「昔、石油の埋蔵量は『あと40年分しかない』と言われていた。だが、それから40年経った今でも、相変わらず『あと40年分』と言われているじゃないか」 このように冷笑する人が少なくない。 BP...
2013年4月6日(土)の日経新聞にこんな記事があった。 韓国中堅財閥で太陽電池の生産・販売を手掛けるハンファグループは日本で再生可能エネルギーの売電事業に参入する。年内に総出力10万kWの太陽光発...
大西宏先生の「いくら夢や理想を語っても、充電スタンドをつくっても電気自動車は普及しない」を拝読した。 暗闇の中に存在する彫像の姿を正確に知るためには様々な角度から光を当てねばならないように、真実...
石油自動車を走らせるのに必要な膨大なインフラ 日本は原油の大半を中東から輸入している。砂漠で掘削された原油は、パイプラインで港まで輸送され、そこからスーパータンカーで3週間かけて日本へと運ばれる。国...
公共事業には正しいものと、間違ったものがある。 これから伸びる「芽」の部分に投資する場合は、経済効果が高い。EVの充電インフラを整備することは、これに当たる。言ったように、EVの車体のほうは5年...
2012年度の貿易赤字は6・9兆円だという。 日本エネルギー経済研究所によると、うち火力燃料費の増額分が3・2兆円。今年もほぼ同程度の燃料費に落ち着くが、仮に26基の原発を順次再稼動させれば1・...
経済産業省が「世界に先駆けてEVを本格普及させる」という目標を掲げました。そのために、充電インフラの整備促進に約1千億円もの予算を投じるそうです。日経新聞の1月18日付の記事によると、急速充電器3万5...
今後十年でバッテリーの性能とコストは大きく改善し、とりわけ「走行距離の短さ」と「価格の高さ」というEVの欠陥はほとんど解消されること。 結局、EVの普及の妨げとなるのは、「充電器の未整備」であり...
(再掲時付記:長いので、最初に結論を持ってきます。 脱石油のキー対策となるのが「自動車の脱石油化」。しかし、バイオ燃料車・燃料電池車・天然ガス車は代替適格性に欠けている。 以上。以下から本...
2012年3月10日の「池上彰スペシャル」では、東日本大震災の約1年後ということで、エネルギー問題を特集していた。そこで大きく紹介されていたのが、バイオ燃料産業の成功モデルとされるブラジルの事例だ。 ...
前回言及した「CANDLE炉」ですが、その考案者である東京工業大学原子炉工学研究所の関本博教授によると、Constant Axial Shape of Neutron Flux, Nuclide De...
核燃料サイクルは即刻中止すべきだ。これは相場でいえば「損切り」のようなものなので早ければ早いほどいい。インドがこの技術を欲しがっているので、一番いいのは数兆円くらいで施設を丸ごとインドに売り飛ばすこと...
自動車のEV化はすでに規定路線であり、政策面で後押しすることによってさらにスピードアップせよ、というのが前回の主張だった。 だが、脱石油にあたり、約1億klの燃料を消費する「運輸部門」と同じくら...
前回述べたように、運輸部門の中核対策は「自動車のEV化」である。 持続可能な新文明へと至るためには「脱化石エネルギー」が不可欠である。そして脱化石エネルギーのためには「脱石油」が不可欠であり、脱...
以下から、私の考える脱石油の方法を述べていきたい。「次の文明はメタン文明である」で述べたこととやや重複するが、ご了承いただきたい。 2010年における石油の国内需要は、以下の表のような状況である...
最近のギリシアやスペインの状況は、一国の経済が凋落すると、いかに普通の人々が悲惨な境遇に陥るかという見本ではないだろうか。ただ、私にはどうしても将来の日本の姿とダブって映る。なぜなら、少子高齢化や財政...
(再掲時付記:長いので、最初に結論を掲げておきます。 自動車のEV化なくして脱石油も、脱化石エネルギーも、持続可能な新文明への移行もない。 以上です。では以下の行から始まります) 一...
結局「今の原子力」ではガスと自然エネルギーに勝てない このように、郊外はそれぞれ電力自立させ、地元産の自然エネルギーを使った地産地消システムに移行したほうが合理的である。 では、都市部用の電源...
以下は、世間の常識からすればかなり風変わりな主張かもしれない。 あまり賛成反対と熱くならないで、世の中にはこんな奇妙な考え方をする変わった者がいるのか、というやや引いた視線(?)で読んでもらえれ...
町村は自らリサーチし、電力自立せよ 結局、その地域にとって最適の発電方法を見出すにはどうしたらよいか。それは地元の人々が自ら整備に関わることである。中央官僚が一律に指示し、押し付ける行為は有害だ。地...
エネルギーの自立なくして、真の自由も独立もない。市場リスクを伴う枯渇性のエネルギー資源に依存した今日の“安定供給”は、決して永続しない。持続可能なシステムへの移行は時代の希求であると同時に、“持たざる...
洋上風力も同時に活用すべし しかも、洋上は海流だけでなく、比較的、風況がよいことも分かっている。 一般に、風車は大型のものほど、出力も採算性も高い。だが、大型化するほど設置場所を選ぶ。ここがジ...
自然エネルギーを「ポテンシャル・技術的・経済的・社会的条件」等の基準で個別に精査し、その長所・短所を把握し、かつ日本の自然環境と照らし合わせてみると、発電量における自然エネ比を増やしていくためにもっと...
自然エネルギー財団を率いる孫正義氏と、師匠筋にあたる環境エネルギー政策研究所所長・現総合資源エネルギー調査会委員の飯田哲也氏が唱えているのが「スーパーグリッド構想」である。これは日本を含めアジア各国を...
(付記:長文なので、最初に結論をもってきますね。 今、急激に進歩しているのはエネルギーの個産個消技術なのだ。それを促しているのが市場の力なので、これは誰にも止められない時代の流れだ。つまり、テクノロ...
前回の「実は東京でも電力の地産地消が可能!?」では、 A:2万ha分の太陽光パネルを使った自家発電 B:東京湾ギガソーラーをはじめ2万ha分の商用太陽光発電 *いずれも蓄電池込み ...
「これからは電力を地産地消する時代だ」ということが言われて久しい。地元に豊富に存在する風力や水力を使って、その地域の電力を賄いましょう、という訳である。 ただ、この場合、念頭に置かれているのは一...
ビルの電力消費と電力料金について 典型的なのが靖国通りだが、都心の4車線以上の幹線道路には、ちょうど10階建て前後のオフィスビルがずらりと並んでいる。一方、その裏側というか、一方通行の小道で区切られ...
これからわれわれを待ち受けているのは、1・電気料金の値上げ、2・夏場の節電(場所によっては停電)、3・FITの始動、の三つである。どれも電力の自殺行為だ。後世、「思えばこれが旧電力の終わりの始まりだっ...
先日、松本徹三先生のほうから「電力のグランドデザイン」についての話がありましたが、将来設計にあたり、プライベート電源のイノベーションによって、今の重厚長大型の電力システムそのものが衰退していく可能性も...
そもそも「可採化」とは何か? 「現在の技術的経済的条件下で、ある資源の採掘が可能になった」という意味である。一言でいうなら「今ある手段でペイするようになった」ということだ。たとえば、北海道の地下1万m...
1954年、光を電気に変える驚異的な技術がアメリカのベル研究所で発明された。太陽電池の誕生である。これによって「光」が「エネルギー資源」の一つに加わった。太陽という宇宙規模の原子力を利用した二次発電が...
仮に孫正義氏とソフトバンクが本気を出してしまい、日本全国に3億kWものメガソーラーを作り上げてしまったとしよう。総工費150兆円、年間発電量はかつて原発が生み出していたのと同じ3千億kWhだ。ところが...
メガソーラーの建設費は、出力1万kWあたり50億円前後である。対して、地熱発電所だと6~70億円もかかる。しかし、太陽光の稼働率は年間12%程度だが、地熱なら80%前後だ。よって、同じ出力でも、地熱は...
前回、『自然エネルギーへの幻想を助長する「原発何基分」という表現』という記事を書いたところ、筑波大学の田代克様から以下のようなご指摘がありました。 現在原発が止まって問題になっているのは夏のピークに...
先日、日本経済新聞を見たら、一面に「太陽光発電、原発6基分に」というインデックスがあり、そんな馬鹿なと思いながら他面の本記事のほうを開いてみたら、こんなことが書いてあった。 「太陽光発電の国内導入量...
水素エネルギー論者の中には、水素こそ持続可能なエネルギーシステムの核となりうると考える人が少なくない。水素は地球圏にほとんど存在しないが、原料が水であるため、無尽蔵に存在するに等しい。しかも、直接燃や...
水素の大量生産・保存・流通のいずれにも難がある 水素エネルギー社会はある重大な問題を抱えている。前回の記事では、燃料電池車のエネルギー効率の悪さ以外にも、その本格的普及を支えるためには専用インフラの...
メタン文明と紛らわしいものに、「水素文明」「ガス体文明」「気体エネルギー文明」などというものがある。最初のは文字通り「水素主体」の文明であり、後の二つも「水素+天然ガス」を意味している。共通しているの...
前々回と前回の記事で“アゴラ内世論”からの反応がありました。極めてまっとうなご指摘でしたので、可能な限り疑問等にお答えすると同時に、一般読者の皆さんも含めて改めて地球温暖化対策の最前線に関する理解を深...
これまでメタン文明のメリットについて長々と述べてきたが、ここらでそれを簡単にまとめてみたい。 第一:資源量が豊富であり、枯渇について当面は心配する必要がない 天然ガスの可採埋蔵量は数百年、将来は...
メタン文明 第6のメリット いよいよメタン文明のもつ「6つのメリット」の最後である。 突然だが、われわれの社会はなぜCO2を排出するのだろうか。意外とこの根本的な問いにサッと答えられる人が少な...
メタン文明 第5のメリット 石油に対する代替適格性を判断する基準の一つが「汎用性」だ。なぜなら、石油は現実に社会の全消費部門のエネルギーを担っているからである。こんなエネルギー源は他には存在しない。...
私は折にふれ日本のエネルギー消費量が4兆kWhもあり、そのうち電力枠が1兆kWh、化石エネルギー枠が3兆kWhと説明してきた。むろん、1兆kWhの電力においても、原発事故前は火力(化石エネルギー)が6...
メタン文明 第4のメリット 日本のエネルギーの需給現状や構造から推察するに、エネルギー源を石油から天然ガスに切り替え、かつその天然ガスの利用技術を洗練させることによって、最終的に原発150基分の年間...
南関東ガス田について触れた際、私は「資源量的には自給率向上のほんの一翼しか担えないが、それでも首都圏の真下にあるということで大いに使い道がある」という意味のことを述べ、積極的な開発に賛意を表した。かく...
メタン文明 第3のメリット 天然ガスの資源量は十分にあり、かつメタン文明へのシフトでエネルギー安保が著しく向上することは分かった。だが、海外に供給を依存している事実には代わりない。ロシアとの関係もあ...