近代日本が生んだ最強の霊能者にして預言者。
しかし、それだけに留まらず、歴史を影から動かした男。
それが出口王仁三郎という人物ではなかったかと思う。
彼は明治から昭和へと至る激動の時代を駆け抜け、終戦から2年後に亡くなった。
そして亡くなる直前だが、昭和20年12月10日から翌21年1月6日の間、鳥取の温泉地の吉岡に逗留し、「最後の言葉(予言)」を残した。
それが「吉岡御啓示録」と呼ばれるものである。
さて、前回はその要点だけ記した。
今回は「吉岡御啓示録」の全文である。
「吉岡御啓示録」の著作権について
私が掲載する「吉岡御啓示録」は以下からの引用である。
一つは「出口王仁三郎の現代の予言」というサイト。
「吉岡御啓示録」について、同サイトのページは「聖師様が吉岡温泉に逗留中、信徒に対して御教示された重要な記録」であると説明している。
もう一つは子孫の一人の出口恒氏の『天皇家 秘伝の神術で見えた 日本の未来』(ヒカルランド)の巻末にある文章(ただし一部は伏字)。
以上の二つである。
私はこの文章の著作権を思って掲載をずいぶんと逡巡し、教団に問い合わせたりもしたが、先方も自分たちが著作権を云々する立場にないと明言した。
おそらく、吉岡御啓示録とその著作権については、次のように理解してもよいと思う。
第一、王仁三郎の発言そのものであり、その口述記録であること。
第二、したがって、仮に著作権があるとすれば、誰が公表したとしても、発言した王仁三郎本人にあること。
第三、王仁三郎と筆記者のS氏以外は、誰であれ転載者に過ぎないこと。それは私が引用元とする上記二者も例外ではないこと。
第四、王仁三郎の死から70年以上が経過していること。すなわち著作権法第51条の定める「著作者の死後七十年を経過するまでの間」の権利期間を過ぎていること。
つまり、著作権が消滅しているので、全文を掲載しても問題なかろうと判断する。
しかも、記事には私の解説も付与する。
もし自分が著作権者であるという人がいたら、メールしてきてください。
さて、前置きが長くなったが、この啓示録が「終戦直後」に発せられた点に、改めて留意いただきたい。未来をピタリと的中させている驚くべき予言であるだけでなく、私たちがこれからサバイバルしていく上でも、たいへん示唆に富んだ内容となっている。
そういう意味でも著作権問題以前に、何がしの公共的利益があると考える。
2020年代に生きるわれわれが是非とも読まなければならない内容だと信ずる。
この発言を見る限りにおいても、やはり王仁三郎はタダ者ではない。
それでは、発言が長いので、三つのパートに分け、その都度、解説も交えていきたい。
以下、紹介する。
(*読み易さに配慮し、赤字と改行は当方で入れさせていただきました)
吉岡御啓示録 パート1
この物の不自由な時によう来たなあー。
平和な時となったんで段々物が豊かになり、食べ物も余る程できるようになる。
しかし、安心するなよ、大三災はこれからじゃ。
大小の地主がなくなり、農地は解放される。
植民地は弱肉強食の産物、白人であろうと黒人であろうと、一切平等でなければならない。霊ほど大切なものはない。
植民地の解放運動が起こり、世界中の植民地や属国は続々と独立する。
アメリカは斜陽化し、二流国となり、アメリカはその政策を捨てずベトナムに手を出し、上げも下ろしもならん事になり、遂には、日本にさえ商戦に負けたり、眼中にもなかった国に頭を下げたりする事になる。
この国は統一され強大国となる。
アメリカは『腐っても鯛じゃ』とその膨大な軍事力を過信しとったら、アメリカが勝つと皆思うておるがなあー。
今度は神様とロシアの戦争じゃ。原子爆弾など神様の眼から見たら線香花火に等しい。
だが、悪魔は今の原爆の何千倍もある奴や、毒素弾、生物弾など最終兵器を作るので大三災はこれからだぜ、本当の火の雨じゃ。
お筆先に『世界の人民三分になるぞよ』とあるのは三割の事ではない。ホンマの三分じゃ。三分どころか二分も難しい。
神様のお力はその最終兵器の何万倍、否無限である故、神様のご守護があれば、こんな物は無効じゃ…。何処に居ても救われる。
兇徒界でさえ、火伏の法というのがあって、火中を平気で歩いたりする。これは日本の行者や山伏の専売特許ではなく、印度やマレーにもある。
神様は言霊の力だけで一人でも多く、否世界中の人間を助けたいばかりに御苦労なさっておられる。
パート1の解説――第三次世界大戦と恐るべき結末の予言
以上でいったん引用終わり。
まず、王仁三郎はのっけから「大三災」を持ち出している。
世界大戦が終わって、ようやく平和な時代が訪れたと誰もが信じ切っている矢先に、誰よりも早く次のカタストロフィの到来を警告する・・・。
やはり、王仁三郎は尋常ならざる人物であり、また吉岡御啓示録の中心的なテーマが、今の時代に到来するであろう破局に違いないことを痛感させられる。
なお「大三災」とは何かということは、すぐ下で述べる。
次に、1ランドにおけるジャブのように、GHQによる「農地解放」と、列強に支配された植民地の解放・独立を予言し、軽く的中させてみせている。
ただ、これは内外の情勢に通じていれば、決して推測不可能というほどでもない。
当時として絶対に不可能な予見は、そのすぐ後に出て来る。
それが「アメリカが斜陽化し、二流国」となるという予言だ。
大戦直後、戦場となった欧州と日本は国土が荒廃し、アメリカの経済力が世界のGDPの約半分を占めていた。それくらいアメリカ一人勝ちの状態だったのである。
日本人の大半が、アメリカの巨大な国力を思い知り、新たな支配者として「マッカーサー様」を崇めていた時期に、王仁三郎だけはその行く末を見通していた。
そればかりか、アメリカがベトナムに手を出して脚を泥にすくわれる事態さえ予見している。当時はフランスがインドシナの再植民地化に乗り出していた頃であり、そもそもベトナムが旧宗主国に対する独立戦争に勝利するか否かも分からなかった。
その上「日本にさえ商戦に負けたり」と続けている。
こうまで正確だと、明らかに社会科学的手法による予測の域を超えており、未来を本当に“透視”でもしていなければ不可能ではないかと思えてくる。
問題はその日本との商戦に続く「眼中にもなかった国に頭を下げたりする事になる。この国は統一され強大国となる。」という一文の指す国名である。
いったい「この国」とは、どこの国のことだろうか。
一見、ベトナムを指しているようにも思える。事実、南北に分裂していたベトナムは、米軍撤退後、サイゴンを陥落させ、統一国家になった。
しかし、別の見方もできる。
それは「眼中にもなかった国」が、実は中国を意味しているという見方である。
この予言当時、分裂していたのは中国も同じである。
そして、国共内戦を経て最終的に毛沢東の人民中国が成立したのが1949年。
ベトナムだと、統一によって「強大国」となったという表現に違和感を覚えるが、中国だとしっくりくる。その他にも、アメリカが「眼中にもなかった国」に頭を下げるという予言は、ニクソン訪中と米中国交回復の事例にピタリと当てはまる。
対して、アメリカがベトナムに頭を下げたという話は聞かない。
もっとも、ベトナムは今現在、経済成長の最中であり、「強大国」の道を歩んでいることもまた確かである。まあ、ベトナムか中国か、あまり拘泥する必要はないだろう。
なぜなら、この啓示録の真髄が次のパートだからである
今度は神様とロシア(ソ連)の戦争じゃ。
原子爆弾など神様の眼から見たら線香花火に等しい。
だが、悪魔は今の原爆の何千倍もある奴や、毒素弾、生物弾など最終兵器を作るので大三災はこれからだぜ、本当の火の雨じゃ。
二重引用になってしまうが、それだけ強調しても、し過ぎることはないからだ。
これは第三次世界大戦の予言以外の何者でもない。
また「大三災」の意味も文面から伝わってくる。「毒素弾」とは、化学兵器を積んだミサイルのことと思われる。つまり、「最終兵器」と呼べるような巨大核兵器や強力なBC兵器が使用される最終戦争が到来することを、彼は温泉地で警告したのだ。
ちなみに、ここは「ソ連」と記す場合と「ロシア」と記す場合があるようだ。
仮に当時の王仁三郎が厳密な意味で「ソ連」と語ったとしたら、1991年末に連邦が崩壊した以上、予言は外れたということになる。しかし、そこまで頓着せず、単に「ロシア」のつもりで「ソ連」と表現したのかもしれない。
本稿では、彼がソ連とロシアを同じ意味で使っていたという前提に立つ。
なお、「今の原爆の何千倍もある」という「悪魔」の正体については、私は先行して解読してきたつもりだ(以下参考記事)。
それこそ、プーチン・ロシアが総力を挙げて開発したばかりの最新核兵器である。
王仁三郎が「本当の火の雨」と表現していることにも注意。
彼は戦後、広島や長崎に投下された原爆を指して、こう言ったという。
「筆先に出ている火の雨いうたら、あんなちょろいもんやない。ほんまに火が天から降ってくるんや」
「ほんとうの火の雨はこれからじゃ」
この世界大戦の直接間接被害によるものなのか、それとも「その後」にまた別のカタストロフィが到来するのか、啓示録だけからははっきりしないが、王仁三郎によると、いずれにしても世界人口が今の3%か、2%程度に激減してしまうらしい・・。
(つづく)
参考文献:出口和明『出口なお王仁三郎の予言・確言』(光書房) 出口恒『天皇家秘伝の神術で見えた日本の未来』(ヒカルランド)
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