自動車のEV化

EV関連

「電気自動車に火力由来の電力を使っていたら意味はない」という都市伝説(後半)

メリットその3:これからエネルギーの利用効率が向上していくその1のエネ安保のメリットのところで、「自動車のエネルギー源を石油から天然ガスに移すというなら、何も自動車をEV化しなくても、ガス車化すればいいではないか」と訝る人もいよう。宅配便の...
EV関連

「電気自動車に火力由来の電力を使っていたら意味はない」という都市伝説(前半)

これはEV懐疑派の有力論拠の一つである。果たして、このような考えは正しいのであろうか。それともただの思い込みだろうか。これを当記事のテーマとする。これは換言すれば、以下の両者の比較である。A:「原油→精製→輸送→自動車」B:「化石燃料類→火...
EV関連

電気自動車は本当に普及しないのだろうか

大西宏先生の「いくら夢や理想を語っても、充電スタンドをつくっても電気自動車は普及しない」を拝読した。暗闇の中に存在する彫像の姿を正確に知るためには様々な角度から光を当てねばならないように、真実もまた視点の異なる人々が論じ合うことにより浮かび...
EV関連

ピンチをチャンスに変えれば次の時代は日本がリードできるかもしれない

2012年度の貿易赤字は6・9兆円だという。日本エネルギー経済研究所によると、うち火力燃料費の増額分が3・2兆円。今年もほぼ同程度の燃料費に落ち着くが、仮に26基の原発を順次再稼動させれば1・1兆円分の燃料費を削減できるという。逆に言えば、...
EV関連

なぜ日本はEVの普及を急ぐべきなのか(その9)――急速充電器の迅速な整備がEV普及の鍵を握る

今後十年でバッテリーの性能とコストは大きく改善し、とりわけ「走行距離の短さ」と「価格の高さ」というEVの欠陥はほとんど解消されること。結局、EVの普及の妨げとなるのは、「充電器の未整備」であり、それさえ進めば、あとは市場まかせでも勝手に普及...
EV関連

なぜ日本はEVの普及を急ぐべきなのか(その8)――EVの欠点は十年以内にすべて解消する

これまで現行車の代替としてバイオ燃料車・燃料電池車・天然ガス車がふさわしくないと論じてきたが、だからといってEVの将来性までが約束されるわけではない。現に、EVを購入したいというユーザーは少ない。その理由は、「価格が高い」「走行距離が短い」...
EV関連

なぜ日本はEVの普及を急ぐべきなのか(その7)――第二次自動車界大戦の行方は?

(再掲時付記:長いので、最初に結論を持ってきます。脱石油のキー対策となるのが「自動車の脱石油化」。しかし、バイオ燃料車・燃料電池車・天然ガス車は代替適格性に欠けている。以上。以下から本文です。)今から一世紀ほど昔、ディファクト・スタンダード...
EV関連

なぜ日本はEVの普及を急ぐべきなのか(その5)――石油産業のバイオ産業への転換を支援しよう

自動車のEV化はすでに規定路線であり、政策面で後押しすることによってさらにスピードアップせよ、というのが前回の主張だった。だが、脱石油にあたり、約1億klの燃料を消費する「運輸部門」と同じくらい重要なのが、約7200万klを消費する「産業部...
EV関連

なぜ日本はEVの普及を急ぐべきなのか(その4)――2020年、日本の新車の大半が“実質電気自動車”になる

前回述べたように、運輸部門の中核対策は「自動車のEV化」である。持続可能な新文明へと至るためには「脱化石エネルギー」が不可欠である。そして脱化石エネルギーのためには「脱石油」が不可欠であり、脱石油のためには「自動車のEV化」がもっとも効果的...
EV関連

なぜ日本はEVの普及を急ぐべきなのか(その3)――脱石油のための運輸部門対策の提案

以下から、私の考える脱石油の方法を述べていきたい。「次の文明はメタン文明である」で述べたこととやや重複するが、ご了承いただきたい。2010年における石油の国内需要は、以下の表のような状況である。上の表では、電力部門の石油使用量は約1千万kl...
EV関連

なぜ日本はEVの普及を急ぐべきなのか(その2)――脱石油なくして国の生き残りもなし

最近のギリシアやスペインの状況は、一国の経済が凋落すると、いかに普通の人々が悲惨な境遇に陥るかという見本ではないだろうか。ただ、私にはどうしても将来の日本の姿とダブって映る。なぜなら、少子高齢化や財政悪化と並んで、ある重大な危機が静かに進行...
EV関連

なぜ日本はEVの普及を急ぐべきなのか(その1)――持続可能なエネルギーシステムへの道筋

(再掲時付記:長いので、最初に結論を掲げておきます。自動車のEV化なくして脱石油も、脱化石エネルギーも、持続可能な新文明への移行もない。以上です。では以下の行から始まります)一連の記事では、最初に大きな戦略部分を描写してから、次にその手段と...
エネルギー問題

水素エネルギー社会は夢で終わる(その2)――「政治的なエネルギー」か?

水素の大量生産・保存・流通のいずれにも難がある水素エネルギー社会はある重大な問題を抱えている。前回の記事では、燃料電池車のエネルギー効率の悪さ以外にも、その本格的普及を支えるためには専用インフラの新規整備が不可避であるという意味のことを述べ...
エネルギー問題

ガス文明化でCO2排出を大幅に削減できる

メタン文明 第6のメリットいよいよメタン文明のもつ「6つのメリット」の最後である。突然だが、われわれの社会はなぜCO2を排出するのだろうか。意外とこの根本的な問いにサッと答えられる人が少ない。知識人でさえ「人や企業が活動すると自然と排出され...
エネルギー問題

ガス文明化で大幅な省エネが実現する

メタン文明 第4のメリット日本のエネルギーの需給現状や構造から推察するに、エネルギー源を石油から天然ガスに切り替え、かつその天然ガスの利用技術を洗練させることによって、最終的に原発150基分の年間発電量に匹敵する省エネを達成することができる...
エネルギー問題

次の文明は「メタン文明」である(後半)

国産バイオ燃料で自動車需要を賄うことは難しいここで、バイオ燃料の将来像について見通しておきたい。この分野では海外が圧倒的に先行している。ブラジルからバイオ燃料を輸入する話もあるが、それでは中東から石油を輸入するよりはマシという程度でしかない...
エネルギー問題

石油文明から脱却するための具体的な方法

数ヶ月前、孫正義氏は年々膨張する化石燃料の輸入費のグラフを掲げて、「だから太陽光発電を増やしていかねばならない」と一席ぶった。一方、金融日記の藤沢氏の場合、結論部分が「だから原発維持」に代わっている。だが、私に言わせれば、両者は共に勘違いを...