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「電気自動車に火力由来の電力を使っていたら意味はない」という都市伝説(後半)

メリットその3:これからエネルギーの利用効率が向上していくその1のエネ安保のメリットのところで、「自動車のエネルギー源を石油から天然ガスに移すというなら、何も自動車をEV化しなくても、ガス車化すればいいではないか」と訝る人もいよう。宅配便の...
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「電気自動車に火力由来の電力を使っていたら意味はない」という都市伝説(前半)

これはEV懐疑派の有力論拠の一つである。果たして、このような考えは正しいのであろうか。それともただの思い込みだろうか。これを当記事のテーマとする。これは換言すれば、以下の両者の比較である。A:「原油→精製→輸送→自動車」B:「化石燃料類→火...
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見えてきた石油の限界

「昔、石油の埋蔵量は『あと40年分しかない』と言われていた。だが、それから40年経った今でも、相変わらず『あと40年分』と言われているじゃないか」このように冷笑する人が少なくない。BPの統計によると、2011年における石油の可採年数は「54...
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電気自動車は本当に普及しないのだろうか

大西宏先生の「いくら夢や理想を語っても、充電スタンドをつくっても電気自動車は普及しない」を拝読した。暗闇の中に存在する彫像の姿を正確に知るためには様々な角度から光を当てねばならないように、真実もまた視点の異なる人々が論じ合うことにより浮かび...
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なぜ日本はEVの普及を急ぐべきなのか(その10)――太陽と風で自動車が走る日(太陽編)

石油自動車を走らせるのに必要な膨大なインフラ日本は原油の大半を中東から輸入している。砂漠で掘削された原油は、パイプラインで港まで輸送され、そこからスーパータンカーで3週間かけて日本へと運ばれる。国内の主要な港には石油精製施設があり、そこで原...
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急速充電器の速やかな整備が「ドミノの最初のひと押し」になる

この記事は、前回の「ピンチをチャンスに変えれば次の時代は日本がリードできるかもしれない」の、実質的な続編なので、まずはそちらのほうから目を通していただければ助かります。EVの本格普及を妨げる最大の要因とは?昨年の投稿で私はこう述べた。これま...
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ピンチをチャンスに変えれば次の時代は日本がリードできるかもしれない

2012年度の貿易赤字は6・9兆円だという。日本エネルギー経済研究所によると、うち火力燃料費の増額分が3・2兆円。今年もほぼ同程度の燃料費に落ち着くが、仮に26基の原発を順次再稼動させれば1・1兆円分の燃料費を削減できるという。逆に言えば、...
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今後ますます高まっていく急速充電器のニーズ

経済産業省が「世界に先駆けてEVを本格普及させる」という目標を掲げました。そのために、充電インフラの整備促進に約1千億円もの予算を投じるそうです。日経新聞の1月18日付の記事によると、急速充電器3万5700基、普通充電器7万4千基の導入を目...
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なぜ日本はEVの普及を急ぐべきなのか(その9)――急速充電器の迅速な整備がEV普及の鍵を握る

今後十年でバッテリーの性能とコストは大きく改善し、とりわけ「走行距離の短さ」と「価格の高さ」というEVの欠陥はほとんど解消されること。結局、EVの普及の妨げとなるのは、「充電器の未整備」であり、それさえ進めば、あとは市場まかせでも勝手に普及...
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なぜ日本はEVの普及を急ぐべきなのか(その8)――EVの欠点は十年以内にすべて解消する

これまで現行車の代替としてバイオ燃料車・燃料電池車・天然ガス車がふさわしくないと論じてきたが、だからといってEVの将来性までが約束されるわけではない。現に、EVを購入したいというユーザーは少ない。その理由は、「価格が高い」「走行距離が短い」...
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なぜ日本はEVの普及を急ぐべきなのか(その7)――第二次自動車界大戦の行方は?

(再掲時付記:長いので、最初に結論を持ってきます。脱石油のキー対策となるのが「自動車の脱石油化」。しかし、バイオ燃料車・燃料電池車・天然ガス車は代替適格性に欠けている。以上。以下から本文です。)今から一世紀ほど昔、ディファクト・スタンダード...
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なぜ日本はEVの普及を急ぐべきなのか(その4)――2020年、日本の新車の大半が“実質電気自動車”になる

前回述べたように、運輸部門の中核対策は「自動車のEV化」である。持続可能な新文明へと至るためには「脱化石エネルギー」が不可欠である。そして脱化石エネルギーのためには「脱石油」が不可欠であり、脱石油のためには「自動車のEV化」がもっとも効果的...
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なぜ日本はEVの普及を急ぐべきなのか(その3)――脱石油のための運輸部門対策の提案

以下から、私の考える脱石油の方法を述べていきたい。「次の文明はメタン文明である」で述べたこととやや重複するが、ご了承いただきたい。2010年における石油の国内需要は、以下の表のような状況である。上の表では、電力部門の石油使用量は約1千万kl...
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なぜ日本はEVの普及を急ぐべきなのか(その1)――持続可能なエネルギーシステムへの道筋

(再掲時付記:長いので、最初に結論を掲げておきます。自動車のEV化なくして脱石油も、脱化石エネルギーも、持続可能な新文明への移行もない。以上です。では以下の行から始まります)一連の記事では、最初に大きな戦略部分を描写してから、次にその手段と...
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水素エネルギー社会は夢で終わる(その3)――R水素はコンセプト倒れとなる

水素エネルギー論者の中には、水素こそ持続可能なエネルギーシステムの核となりうると考える人が少なくない。水素は地球圏にほとんど存在しないが、原料が水であるため、無尽蔵に存在するに等しい。しかも、直接燃やしても、燃料電池に投入しても、どちらにし...
エネルギー問題

水素エネルギー社会は夢で終わる(その2)――「政治的なエネルギー」か?

水素の大量生産・保存・流通のいずれにも難がある水素エネルギー社会はある重大な問題を抱えている。前回の記事では、燃料電池車のエネルギー効率の悪さ以外にも、その本格的普及を支えるためには専用インフラの新規整備が不可避であるという意味のことを述べ...
エネルギー問題

水素エネルギー社会は夢で終わる(その1)――燃料電池車への疑問

メタン文明と紛らわしいものに、「水素文明」「ガス体文明」「気体エネルギー文明」などというものがある。最初のは文字通り「水素主体」の文明であり、後の二つも「水素+天然ガス」を意味している。共通しているのはエネルギー源として水素をメインに持って...
エネルギー問題

天然ガスは石油以上の万能エネルギーである

メタン文明 第5のメリット石油に対する代替適格性を判断する基準の一つが「汎用性」だ。なぜなら、石油は現実に社会の全消費部門のエネルギーを担っているからである。こんなエネルギー源は他には存在しない。現時点で石油に取って代わるには、ある程度の汎...
エネルギー問題

ガス文明化で大幅な省エネが実現する

メタン文明 第4のメリット日本のエネルギーの需給現状や構造から推察するに、エネルギー源を石油から天然ガスに切り替え、かつその天然ガスの利用技術を洗練させることによって、最終的に原発150基分の年間発電量に匹敵する省エネを達成することができる...
エネルギー問題

次の文明は「メタン文明」である(前半)

これまで、自然エネルギー、原子力、天然ガス、石炭などを比較検討して、「石油に代わって次のエネルギーの主役が務まるのは天然ガス以外にありえない」という話をした。石油は人類が使用するエネルギーの中で最大比率を占めるだけでなく、消費の全部門にまた...
エネルギー問題

次の文明は「メタン文明」である(後半)

国産バイオ燃料で自動車需要を賄うことは難しいここで、バイオ燃料の将来像について見通しておきたい。この分野では海外が圧倒的に先行している。ブラジルからバイオ燃料を輸入する話もあるが、それでは中東から石油を輸入するよりはマシという程度でしかない...
エネルギー問題

なぜ石油に代わる最有力候補は天然ガスなのか?(後半)

なぜ原子力だけ先に限界に達したか?ところがである。よくよく見ると、両者の増え方には明らかな差異がある。実はここが重要だ。天然ガスの供給は毎年のように拡大し、1%から20%まで極めて順調に増えている。対して、原子力は98年に13・7%の最高比...
エネルギー問題

脱石油に向かって動き始めたアメリカと動かない日本

新石油危機はすでに始まっており、現状のような石油依存を惰性で続けている限り、どうやら日本の衰退は避けられそうにない。もはや「可及的速やかな脱石油」以外に日本の生きる道はないようだ。実は、日本が着実にその方向性を歩んできたのも事実である。一次...
エネルギー問題

日本国のエネルギーの流れと「超省エネ法」の紹介

エネルギー問題は日本の様々な社会問題の中でも最難問の一つである。これを解き、将来に向けたベストな戦略を練るためには、最低限、日本のエネルギーの需給構造を把握することが不可欠だ。だが、一般にはエネルギー自給率以外のことはよく知られていない。こ...