(*過去3回に同じ。これも2023.10.15にアップし、後に消去したものです。)
みなさん、こんにちわ。タカです。
この動画はシリーズものですので、是非とも先に1・2・3からご覧になって下さい。
私の考えでは、一般に「シオニズム」と言われている方針は、第四次中東戦争あたりでほぼ達成されたと思います。国としての基盤が固まり、「建国期」が終わって、しばらくは国力を蓄えようというステップへと移行したわけです。
イスラエルは、その富国強兵政策がある程度達成されてから、本来の路線である「真シオニズム」へと移行、すなわち目標をバージョンアップしたわけです。
さて、この真シオニズムに基づく「陰謀」であると、はっきり見なせるのは、いつの、どんな出来事からでしょうか?
私は次の5つを上げます。
偶然か否か、これらのすべてが大イスラエル建国を助ける結果となっています。ちょっと簡単に説明したいと思います。
第1:湾岸戦争
1990年からの湾岸戦争の詳細は説明しませんが、要するに親父ブッシュがサダム・フセインをうまくペテンにかけて戦争を作り出した、そういうことです。この時も広告代理店が関与して「イラク軍がベビーを〇した」とか散々喧伝されました。今と同じです。で、翌1991年から空爆を始めて、地上戦へと移行して、多国籍軍が圧倒的勝利を収めます。
これで中東トップクラスの軍事大国だったイラクの軍事力が半減しました。また、ベトナム戦争以来本格的な戦争がなくて貧窮していた米軍需産業が息を吹き返します。
他方、日本はアメリカに135億ドルを脅し取られた上、「おまえだけ血を流さなかった卑怯者」みたいな言いがかりまで付けられました。(今思い出してもむかつく話である。)
第2:911と“中東7カ国打倒計画”
2001年のこの出来事についても詳細は説明しません。“自作自演”でOKです。
のちに当時のウェスリー・クラーク将軍は、この事件直後、「2001年から5年以内にイラク、シリア、レバノン、リビア、ソマリア、スーダン、最後にイラン」を叩き潰すという計画を国防総省で聞かされて驚愕したと、述懐しています。
“中東7カ国打倒計画”ですね。
NATO軍の欧州最高司令官だった人物でさえ、このような大きな戦争計画を、事前にまったく知らされていなかったんですね。要するに、それよりも「上」のクラスが存在していて、勝手に最高方針を決めているということです。
そして事実、アフガニスタン空爆がひと段落すると、ブッシュ政権はイラクに矛先を向けました。
アフガン空爆は一応、犯人とされた一味がそこにいたと言われたため(これも陰謀ですが)、まだ理解できますが、サダム・フセインは911テロと無関係なんですよ。なのに「大量破壊兵器を隠し持っている」という言いがかりをつけて、2003年、米軍はイラクを先制攻撃します。
そして短期間でイラク軍を撃破して、イラクを占領しました。
第3:アラブの春とシリア内戦
これで中東トップクラスの軍事大国だったイラクは、完全に没落しました。
そしてネオコンは「その他の中東諸国も打倒して民主化のドミノを起こすぞ」と息巻いていました。
しかし、米軍の占領統治は失敗します。これはイラク軍の一部が地下に潜ってゲリラ化したからであり、又、隣国のイラン革命防衛隊も潜入して徹底妨害したからです。
当時、イランは、ブッシュ政権から「悪の枢軸」認定されていました。そして、国の両サイド(アフガニスタンとイラク)にまで米軍が来たものだから、もう必死で米軍の占領統治を妨害したんですね。これで、テロ・ゲリラ攻撃の泥沼に引きずり込まれて、毎日死者が出るようになった米軍は、最終的に撤退を余儀なくされました。
すると、ネオコンメンバーはブッシュ政権からあっさりパージされたんですね。当時、評論家たちは「ネオコンは世界最強の権力者集団で」とか散々言ってましたけど、イラクの占領統治が失敗しただけで、あっさり首になった。
つまり、実際はネオコンの「もっと上のクラス」がいて、その連中が裏ですべてを決めていたってことなんですね。
そして、このような強硬な軍事戦略が頓挫すると、ライス国務長官と国務省・CIAがまた外交の主導権を握るようになります。
そして始まったのが「アラブの春」工作だったんですね。
つまり、ネオコン軍事路線がうまく行かなった場合の「次策」です。今度は「革命を使嗾して内部から中東諸国を打倒しよう」という戦略なんですね。
結論から言うと、この「アラブの春」工作で、レバノンとイラン以外はボロボロにされました。この時はリビアが散々標的にされたんですね。これで、中東の英雄にして反イスラエルの急先鋒だったカダフィ大佐が殺害されて、リビアも内乱で没落しました。
ただ、一番のターゲットにされたのがシリアです。シリアが一番酷い目に遭わされました。
これは比較的最近の出来事なので説明しません。イスラム国とか台頭して、シリア内で欧米とイラン・ロシアの代理戦争状態になりました。シリアから大量の難民が発生して欧州に向かいました。シリアの人口の四分の一くらいが難民化したんですね。気の毒にもドイツが大きな受け入れ先にされたのは、シオニストの当てつけっぽいですね。
こうして、21世紀の始まりと共にスタートした「中東7カ国打倒計画」ですが、軍事戦略と内乱扇動工作の二頭立てにより、中東の軍事大国・イスラエルのライバル国家が次々と没落していきました。
とくに中東トップクラスの軍事大国イラクは、二度も戦争の標的にされて、完全に没落しました。
そして、2011年の「アラブの春」以降のISとシリア内戦で、中東の独裁国家シリアもまた滅茶苦茶にされて、分裂・弱体化しました。
第4:トランプ政権誕生と親イスラエル政策
さて、2017年、トランプが大統領になります。AIPAC(アメリカ・イスラエル公共問題委員会)の献金は、ヒラリーの倍だったそうです。ただし、ユダヤ勢力的には「両建て」つまりどちらが当選しても同じなんですね。
なぜなら共和党であろうが民主党であろうが閣僚の大半はユダヤ人だからです。
トランプ政権もそうだし、今現在のバイデン政権もそうです。外交を取り仕切っているブリンケン国務長官もユダヤ系ですね。アメリカはとうの昔に、グローバル・ユダヤに寄生された操り人形でしかない。
「ローマ法王とバチカンがDSの本体で裏でアメリカを操っている」とかは、真相をけむに巻くための偽情報でしょうね。
で、2017年時点で、本格的な侵略や内戦扇動の対象になっていないのはレバノンとイランだけですが、レバノンは小国なので、実質「撃ち漏らした」のはイランだけとなります。
オバマ政権時代に2019年からイスラエルに対して史上最大規模の軍事援助を行うことが決定していたので、私はトランプ政権時代の後半には米・イスラエル連合でイランを打倒するだろうと予想していたんですが、結局、次の政権に持ち越しになりましたね。
「イスラエルを100%愛する」と公言するトランプ大統領は、次のように、極端にイスラエルを利する外交を行います。
1・エルサレムをイスラエルの首都と正式に認め、米大使館の移転を決定。
2・「イラン核合意」から離脱。
3・ゴラン高原におけるイスラエルの主権を認める。
4・イランと第三国との石油取引に独自の制裁を課す。
5・イラン革命防衛隊をテロ組織に認定。
外交専門家によると、これは国際法違反ばっかりらしいんですね。東エルサレムの帰属問題やゴラン高原占領では、国連決議違反なんですね。あと二国間条約を一存で反故にするとか、他国の革命防衛隊の司令官をいきなり爆殺するとかですね、もう「イスラエルのためなら無法でも何でもやるぞ」という姿勢ですね。
第5:ロシア・ウクライナ戦争
はい、最後が「ウクライナ戦争」なんですね。
この戦争自体に関しても説明不要だと思います。問題は、なぜこれが大イスラエルに関係していると私が考えたのか? まずイランの後ろ盾がプーチン・ロシアです。で、ネタニヤフは今まで何度もロシアを訪問して、イスラエルが対イラン戦に踏み切ったらロシアがどう出るか、プーチンの腹を探って来たんですよ。
間違いなく、プーチンは「絶対に許さん」と強く釘を刺して来たと確信します。ロシアにとってイランは地政学的なパートナーですし、イスラエル対イランの戦いは下手すれば核戦争になりかねない。
というわけで、断固ノーを叫ぶロシアの態度を思い知らされたイスラエルとしては、別の方法を考えるしかない。
イスラエルの立場としては、イラン打倒を確実にするためには、ロシアの対イラン支援を阻止するか、又は極力縮小させる必要があります。だから、ロシアの国力と軍事力が「別の何か」に消費されればいいんですね。自分がシオニストの立場ならどうするか、考えてみれば分かります。
私だったら、ウクライナ紛争を再燃させて、そこにロシアを釘付けにします。
しかも、西側メディアを使って、ロシアを侵略者というふうに“悪魔化”すれば、ロシアと欧米との対立や、対ロ経済制裁の強化にも持っていくことができます。
だから私は「対イラン戦の少し前にウクライナ紛争が再燃する」と予想していたわけです。
ただし、言ったように、トランプ政権時代、つまり2017年から2020年までの間に起きると予想していたので、時期は数年ほどズレました。
*アメリカで再び大規模テロが起きる!?
ついでに、同じ時期に立てた「もう一つの予測」についても触れておきます。それは、対イラン戦の前に、ウクライナ紛争だけでなく、アメリカでイスラム系組織による偽旗テロが起きる、というものです。できれば「犯人はシーア派だった」という“証拠”が出ればいい。これでイスラエルは最強の同盟国を得られます。
イスラム過激派組織には多数のモサド工作員が浸透しているので、この手の工作は容易い。
要は、911の同時テロ事件で即、アフガン侵略戦争が実現したように、今度もまたイスラム系組織によるテロが起こり、しかもイラン関与の証拠が出れば、米・イスラエルにとって都合がいいわけです。イスラエル的には、アメリカの支援をより磐石なものとするためには、米世論をうまく味方につけることが不可欠です。
二つの予測のうち一つ、つまりウクライナ紛争再燃は、もう実現しました。今、ロシアはとてもイランを支援する余裕はないです。これはイスラエル的にいえば、イランと戦う絶好のチャンスだということです。
米本土テロが起きるという予測の方も、実現すると思います。
で、シーア派か、もしくはイランが関係している、という話になるでしょう。
*すべての根底にあるのは「真シオニズム」である
さて、
第1:湾岸戦争
第2:911と“中東7カ国打倒計画”
第3:アラブの春とシリア内戦
第4:トランプ政権誕生と親イスラエル政策
第5:ロシア・ウクライナ戦争
これらのすべての出来事が、大イスラエル建国を助けるものです。
なぜか、将来の大イスラエル領となるイラクとシリアが没落して、「アラブ大義」を掲げてきたアラブの英雄カダフィが殺されてリビアも没落して、イランの後ろ盾であるロシアが今、ウクライナ戦争に釘付けになって・・と、真シオニストに都合のいい出来事ばかり起きる。
もっと踏み込めば、「これらの第1から第5までのイベントは、すべて大イスラエル建国のために真シオニストが引き起こした」と仮定すれば、辻褄が合ってしまうんです。
なぜかすべては「大イスラエル」へと繋がって行く。
発端の「小シオニズム=祖国再建」から数えると、実際は第一次世界大戦を引き起こすところから今日まで、ずっと陰謀をやっていたのではないかと、そういう疑いすら起きる訳です。
凡百陰謀論の定番である「銀行家と軍需産業の金儲け動機・両建て操り説」は、本質からは少しズレた考察だと思います。
むろん、そういう要素もありますが、ただ金儲け程度は“二次的な目的”に過ぎない。
真の陰謀又は陰謀の源泉にあるのは、おそらく「信仰」なんですよ。
(神との契約を成就する、という考えなのでしょうね)
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