ちょっと長くなってしまったので前半と後半に分けたい。
2017年8月31日は、ダイアナ妃が交通事故死してから丸20年だ。
チャールズ皇太子と正式に離婚してからちょうど一年後、彼女は英国ミリタリー・インテリジェンスの要人暗殺班によって消された。
そのミッションは王室の裁可が絶対に必要。というより、王室が命じない限り、誰もダイアナを消すことはできない。つまり、真犯人はエリザベス女王自身だ。
ただし、その言葉を諜報機関に伝えるという“汚れ訳”を引き受けたのは、あくまで夫のエディンバラ公。かくして交通事故を装ってダイアナは殺された。
この話題は当記事の趣旨ではないため、これ以上は触れない。
近未来の英国を予言しているノストラダムスの四行詩があった
さて、故ダイアナ妃の話題と並ぶイギリスのロイヤルファミリーの話題といえば、やはりなんと言っても「次期国王は誰か?」ということだ。
日本の平成天皇も退位を希望された。次は英王室史上最高齢のエリザベス女王の進退であり、また後継者が誰になるかではないだろうか。
実はこれに関して、あのノストラダムスが予言を残していたようだ。
何か世界的な事件が起こってから、「ノストラダムスの○巻○番の四行詩は、この出来事を予言していたのだ」という「後出しジャンケン的解釈」はよく見られる。
あまり感心した行為とはいえない。だから、私は前もって明言しておきたい。
まずはその四行詩の紹介からである。
Le chef de Londres par regne l’Americh,
ロンドンの指導者はアメリカの王国を通じ、
L’Isle d’Escosse tempiera par gelee:
酷寒の時期にスコットランドの島を抑制するだろう。
Roy Reb auront vn si faux Antechrist,
彼らは戴くだろう、反逆する国王を。ひどい偽りの存在である反キリストは
Que les mettra trestous dans la meslee.
一人残らず混乱に陥れるだろう。
(ノストラダムス「百詩篇集」第10巻66番 山津寿丸氏訳)
ノストラダムスがこの予言詩集を出版したのは1555年である。
一方、クリストファー・コロンブスによる“新大陸発見”は1492年のことであり、ノストラダムスが予言をしていた頃には、すでに「アメリカ」と呼ばれていた。
だから「アメリカ」という用語が飛び出したのは驚くに値しないとしても、一行目と二行目の言葉は、明らかに当時の時代背景にそぐわない。
要は、イギリスの指導者がアメリカを通じてスコットランドに圧力を加えるという内容だが、これは16世紀よりもむしろ「現代」と解釈したほうがしっくり来る。
そして、三行目には、その指導者が「反逆する国王」を戴くこと、しかもその国王が「ひどい偽りの存在である反キリスト」であることなどが記されている。
四行目は、その新国王が国民をひどく混乱させる様子を予告している。
全体として、いつの時代のいつの出来事を予言したものか分かりにくいが、私は近未来――しかもほんの数年内――の英国の出来事を予言したものであると考える。
なぜイギリスはスコットランドの独立を妨害するのか?
そもそもなぜロンドンの指導者は「スコットランドを抑制」しなければならないのだろうか。実はその動機を探ることが予言詩解読の鍵になる。
イングランドとスコットランドが連合してはじめてイギリスは「the United Kingdom of Great Britain」と呼ばれる。つまり、仮にスコットランドが独立してしまえば、今の「グレートブリテン王」はただの「イングランド王」に格下げになってしまう。
これが当の英王室にとっては自らの権威を揺るがしかねない深刻な問題なのだ。とくに三行目にあるように、新国王の誕生が示唆されている時期には。
今現在、スコットランドの独立機運が高まっている。2014年9月、独立の是非を問う住民投票が実施され、反対が55.3%、賛成が44.7%で一応は否決された。
しかしながら最近になって再び勢いを盛り返してきた。なぜなら、EUの所属に関して、イングランドとスコットランドでは意見が相違傾向にあるからだ。
イギリス全体としては、2016年6月に実施された国民投票により、EUからの離脱が決定したが、スコットランドでは6割以上が残留支持派だ。そこへトランプ政権が誕生したため、スコットランド独立派がますます勢いを盛り返している。
スコットランド自治政府のスタージョン首相は「2018年秋から19年春の間」に再び住民投票の実施を行いたいと表明している。
そうすると、上の四行詩の一行目と二行目が奇妙なほどリアリティを持ってこないだろうか。ロンドンの指導者が「極寒の時期」にスコットランドを抑えるということは、その住民投票は2019年の1月・2月あたりではないかと予想することができる。
衝撃の真実! アメリカは今も大英帝国の影の植民地だった!
その出来事が三行目の新国王に掛かってくるのではないか。
英国王にしてみれば、スコットランドの独立による「連合王国王位」の消滅は、自らの威信に関わる重大な問題だ。それは彼を担ぐ周辺権力にしても同じだ。
しかも、彼らが「アメリカの王国」を通じてスコットランドを抑圧するなどとノストラダムスが予言している点に驚かされる。
カナダ、オーストラリア、ニュージーランドなどのアングロサクソン国家はすべて英連邦の「王国」である。もちろん、王位にあるのは英国王だ。
私たちは、アングロサクソン国家の中でアメリカだけが完全に独立していると教えられてきた。果たして、本当にそうなのだろうか。
実は、イギリスの元諜報部員だったジョン・コールマン博士は、アメリカを本当に支配しているのは今も大英帝国である事実を暴露している。
どうやら、米独立戦争は「やらせ」であり、アメリカは今もイギリスの「影の王国」であるらしい。その真実は、その国旗からもうかがえる。
上は、アメリカ独立当時のイギリス東インド会社の旗である。
イギリス東インド会社といえば、英王室から特別の権限を与えられており、半ば公営だった。英王室みたいなものと思っていい。“独立国家”アメリカがなぜ独立に際して戦争までした相手の国旗を真似なければならないのだろうか。この類似こそ、今もらアメリカを影から支配しているのが誰かを暗示するいい証拠だ。なぜアメリカを形式的に“独立”させたのか、そこには「影の政府」なりの深慮遠謀があるのだろう。
どうやら「影の政府」的には、一種の社会実験として、彼らのフリーメイソンの理念に基づく共和制の人工国家を作りたかった、という動機もあるらしい。
2019年、ついにエリザベス女王が死去する!
いずれにしても、予言では、私たちはその真冬の時期に、イギリスがアメリカを使ってスコットランド独立を抑圧する様を目撃することになるようだ。
先を急ごう。三行目の「彼らは戴くだろう、反逆する国王を。」という言葉は何を意味するのだろうか。まさにこれが新国王の誕生を意味していると考えられる。
しかも、「反逆する国王」であり「ひどい偽りの存在である反キリスト」ときている。彼が「一人残らず混乱に陥れる」という。
いったいどういう意味だろうか。
国王の交代が起きるわけだから、単純にこの時点でエリザベス女王が死去又は退位することは間違いない。しかし、ここである問題が起きる。
果たして、次の国王は本当に王位継承権1位のチャールズ皇太子だろうか。
(後半へ続く)
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