【パナマ文書】リークに関わった存在は全員がグルか!?

陰謀・NWO






【パナマ文書・超真相シリーズ第1弾】

各国の大企業や富裕層個人がタックスヘイブンを悪用している実態が「パナマ文書」によって暴露されて早ひと月。日本企業によるケイマン諸島への“投資”残高は約62兆円とも報じられている。これは主に営業利益隠しのためであり、通常の法人税率を適用しても15兆円近い税収にはなろう。現在、こういった租税回避行為に対して、真面目に納税している一般市民やマスコミから「ふざけるな!」という怒りの声が上がっている。この分だと、5月10日の本暴露以降は当面、世界中の市民が怒り狂うことになるだろう。

だが、ちょっと待ってほしい。仮に、まさにそれを狙って「パナマ文書」が仕掛けられたとしたらどうだろうか? つまり、大衆感情を刺激して、それまで溜め込んできた富裕層や格差社会に対する怒りを爆発させるのが狙いの一つ、というわけだ。

実際、人々の憤怒は「やつらを吊るし上げろ」という強硬な「空気」となり、いずれ監視・課税の強化や法的措置の導入といった政治の潮流へと繋がっていくに違いない。

いや、見方によってはすでに始まっている。首相のスキャンダルとなったイギリス・アイスランド両国では「即時デモ」が発生し、グンロイグソン首相は辞任へと追い込まれた。そして、今後のG7やG20の議題となることが決まり、各国の税務当局が連携して、早くも2017年には何らかの多国間のルールや監視体制が作られることが決まったようだ。このように、何事も遅々とした普段の政治からすると、異様なほど展開が早い。

もちろん、誤解しないでほしいが、私は彼らの課税逃れを擁護しているのではない。むしろ、罰則的税制を適用すべきとさえ思っている。実際、これは社会的公正を揺るがしかねない大問題だ。また、私自身も社会の極端な格差は是正したいと考えている。だから、私個人としては、暴露自体はどんどんやってほしいし、取り締まってほしいと思う。

ただ、何らかの私的な目的のために、そういうピュアな大衆感情を利用している存在が隠れているとしたら、拳を振り上げる前に冷静さを取り戻してみるべきではないだろうか。だから、影で人々を扇動し、操っている存在がいないか、確かめてみる必要がある。

実は全員が怪しかった!?

そもそもカリブ海のタックスヘイブンの仕組みを作ったのは誰なのか。実はケイマンをはじめとするカリブ諸島の影のオーナーと言われてきたのがゴールドスミス・ロスチャイルド家だ。ユダヤ系金融の治外法権として始まったということは、陰謀論界では昔からよく知られた常識だったのである。

遡ると、宮廷ユダヤ人の影のプロジェクトだったコロンブスの航海にまで行き着く。そしてカリブ海を本格的に英領に併合したのが、かの護国卿ことクロムウェルだ。世界史では、彼は“私財”を投じて強力な私兵をつくり、国王軍を打倒したなどと習うが、彼はその後、ユダヤ人追放令を解除し、3世紀半ぶりにユダヤ人の英国移住を許している。

昔から「最大受益者=真犯人」と言うが、そこまで裏読みしなくとも、自分たちを弾圧する国王の国家権力に対抗するため、その反体制側のクロムウェルやピューリタンを応援したくなるのは、人間として当然の心理といえよう。

次に、ペーパーカンパニー設立を仲介するパナマの法律事務所「モサック・フォンセカ」だが、どうやらチューリッヒ・ロンドン・香港などでも活動しているようだ。これらの都市がロスチャイルド系金融の拠点とも合致するのは果たして偶然だろうか。

ちなみに、正義感の強い匿名の人物が2・6テラバイトものデータを盗み出したという話だが、事前にどうやって内部情報を知ったのか、どういう技術を用いて、動機は何なのか、という点を考え合わせれば、かなり胡散臭く感じる。法律事務所に設置されているサーバーから直接データを引き出した――つまり、内部犯行か、そもそも“犯行”ではなく、法律事務所も裏で承知した上でのリークと推測するのが妥当だと思われる。

次に南ドイツ新聞だが、ウィキペディア・ソースだと、終戦直後に米軍の許可で発行が始まったという。日本に当てはめれば、出自がGHQの広報みたいなものだ。報道によると、同社のオーバーマイヤー氏が、「匿名の情報提供者」からの膨大な資料を「国際調査報道ジャーナリスト連合」(ICIJ)と協力して解析する道を選んだのは、犯罪組織などのデータも含まれているため、自分と家族の身を守る必要があったことと、誰かが当局に摘発されても他の誰かが調査を継続できると考えたからだという。

まるでジャーナリストの鑑(かがみ)と言わんばかりの勧善懲悪のストーリーだが、それならばなぜ南ドイツ新聞の名で、しかも同社のスクープとして公表しなかったのだろうか。なんでドイツやEUのNGOではなしに、わざわざアメリカのNGOに渡す必要があったのか、疑問が尽きない。

みんなグルの可能性はないのか?

この「国際調査報道ジャーナリスト連合」(ICIJ)の設立資金を出した「センター・フォー・パブリック・インテグリティ」(CPI)の怪しさについては、すでにトカナでも世紀のリーク『パナマ文書』ヤバすぎる黒幕が特定される」として報告されている。

CPIのスポンサーは、ロックフェラー財団、東欧の“カラー革命”の黒幕でロスチャイルドの子飼いジョージ・ソロスのオープン・ソサイエティ財団、CIAのカバーとしても有名なフォード財団などの米5団体だという。実は、米政府は表立って国策としてやれないことを、昔からNGO・民間軍事会社・財団・宗教団体を使ってやることで悪名高い。「民間人が勝手にやっている事で政府に責任はない」という理屈だ。だが、バックで操縦しているのはCIAや国務省の戦略集団だ。

今回のリークも実は「オペレーション・パナマ・ペイパーズ」(Operation Panama Papers)という工作である可能性はないのだろうか。

そして、このような“正義感に満ちたジャーナリストたちの暴露”を受けて、怪しい点には一切触れずに、大手メディアが情報を拡大再生産し、大衆を煽るという寸法だ。

以上、カリブ海のタックスヘイブン、仲介屋「モサック・フォンセカ」、南ドイツ新聞、国際調査報道ジャーナリスト連合(ICIJ)、その母体センター・フォー・パブリック・インテグリティ(CPI)、そして彼らの暴露を受けて騒ぐ大手メディア・・・実は全部裏で繋がっている可能性はないのかという疑いが拭えない。

もちろん、メディアに関していえば系列の「お仲間」もいるが、大半はただ単に踊らされているだけなのが正解だろうが・・・。

「パナマ文書」はアメリカ一国ではなくグローバルな目的のため

だが、仮に「パナマ文書」が周到に仕掛けられた国策レベルのオペレーションだとしたら、その意図するところはなんだろうか。なぜ大衆を怒らせる必要があるのだろうか。

ロシア系のメディアの中には、3千兆円以上のオフショアマネーをいったん米国内の租税回避地へと誘導して、そこですべて没収する腹積もりではないか、と推測する向きもあるようだ。たしかに、全額没収は非現実的としても、法の網をかけて何割かの懲罰税を掠め取る作戦なら考えられなくもない。ところが、上の“お仲間”と考えられる「ニューズウィーク誌」――ここにも米情報機関が入っている――がデラウェア州の「金融秘密度」を槍玉に挙げ始めている。米司法当局も市民も、脱税にはことのほか厳しい。つまり、この問題は次第に米国内にも飛び火していくと考えられるのだ。

そうすると、これは米政府の国策でありながら、他方で「米国の純国益=アメリカ民族主義」に基づくものではなく、もっとグローバルな意図と思われる。

この辺は詳しく説明している余裕はないが、要するに18世紀のアメリカ建国はフリーメイソンの戦略として実施されたため、当初から彼らの理念である世界主義と国家主義(一国家としての国益志向)の二重性を孕んできた。たとえば、「独裁国家を打倒してでも世界の民主化を進めねばならない」というお節介は前者にあたり、「アメリカ・ファースト」や「アイソレーショニズム」は後者にあたる。建国当初からこの二軸の対立がえんえんと続いている。

余談だが、フリーメイソンは、まさに18世紀のキリスト教世界と君主制国家を近代化するために思想的政治的結社へと内部改造された――当時はその種の活動が極刑対象だったため秘密結社化する必要があった――組織で、西洋圏をおおむね改革した後は、戦後日本の改革に尽力したのを最後に、現在ではほとんど形骸化し、代わってより少数の精鋭から成る「グローバル・エリート」がその世界主義の理念を引き継いでいる。

世界共同体に向けた「グローバル税制」と「邪魔者潰し」の目的

今回はその世界主義に基づく政策、つまり、世界共同体へと移行していくための準備の一環ではないかと考えられる。私は大きく二つの狙いがあると思う。

一つは「グローバル税制の基礎作り」である。

早くも2017年には各国の税務当局が連携して何らかの対策が取られる見込みであることは言ったが、それは換言すれば、何らかの「世界制度・ルール」の下に各国の税務当局を糾合する政策ともいえる。つまり、自国の企業や個人への徴税は、本来なら主権国家の管轄であるはずだが、その権限を究極にはグローバル機関に預けてしまう格好である。「国家主権を跨ぐ」という意味では、これはTPPと同じ類いの政策だ。ただし、TPPとの違いは、大衆世論をうまく味方につけることに成功したという点だ。

なにしろ、大企業・富裕層・大物政治家たちの不正だ。誰だって「許せない!」と激怒する。その激高する大衆世論を背景にすれば、実質課税逃れをしているズルイ連中の「逃げ道」を潰し、追徴するという大義名分を掲げることで、通常なら強引で全体主義的と忌避される政策であっても、易々と正当化できてしまう。しかも、それが私的収入や財産に対する国際的な監視・管理体制の構築への道を開き、いずれは「世界市民」に対する「直接徴税」へと繋がっていくとしても、一応は市民自らが選んだ格好ではある。

もう一つは「そういった世界政府的なシステムを構築していく上で、政治・経済上の障害となる存在を窮地へと追い込み、いずれは潰す」ことだ。

これもまた、大衆の怒りの矛先が彼らに向かうようにすれば、果たし易いわけだ。

政治上のライバルや邪魔者を潰すという意図

後者の「政治面」に関していえば、今回のリークにおける政治的側面を見ただけでも容易に理解できよう。たとえば、ロシアのプーチンや中国の習近平、シリアのアサドなどがあからさまに標的だ。これは「表の情報」から見ると「西側諸国VS中ロ陣営」の対立構造だが、「裏」から見ると実は「世界政府推進勢力VS抵抗勢力」でもある。

アイスランド首相が標的になった理由は分かり易い。同国は欧米金融機関の借金を踏み倒して、中央銀行を国有化した。つまり、グローバル・システムの統制から外れたので、落とし前をつけられた格好だ。アイスランドは人口が少なく、地理的に孤立し、しかもエネルギーの自給ができるために、こういうウルトラCが可能だった面もある。

ところで、「パナマ文書」のリーク翌日には、さっそくレイキャビクの国会議事堂前で大規模デモが発生している。なんとまあ、「準備がよろしい」ことだろうか。

興味深いのは、イギリスのキャメロン、サウジアラビア国王、ウクライナのポロシェンコの関係者がタックスヘイブン利用者のリークに含まれていることだ。

キャメロンが標的になった理由は、EU離脱問題が深く関係していると思う。フィナンシャル・タイムズはこの問題でキャメロンの無能を散々叩いてきた。自身は残留派として国民を説得しながら、他方で国内の反EU派に媚びて、結局は国民投票の道筋を付けてしまったからだ。グローバル・エリートは以前からイギリス民族派の動きに神経を尖らせてきた。せっかく手塩にかけてEUを育ててきたのに、「どうしてくれるんだ?」という話である。だから、キャメロンの無能・ドジ、もしくは面従腹背(本音では離脱に賛成)は絶対に許せない。ちなみに、この稿を書いている最中、安倍総理が訪英し、わざわざEU残留が同国にとって経済的なメリットであると説いたのには、苦笑いさせられた。

サウジアラビアとその国王政権は、周知の通り、どんどん西側に対して反抗的になっている。今では表立ってオバマ政権と衝突するまでに関係が悪化している。

もっとも目を引くのがポロシェンコだ。彼はウクライナ政変の渦中にいた。だから、それを影で仕掛けた勢力にしてみれば、あまりにも秘密を知りすぎた男だ。これは「口封じされたくなければ、そろそろ自分から手を引けよ」というメッセージではないか。自分たちの手下であっても、賞味期限が切れれば容赦しないのが「彼ら」である。だから、近いうちにポロシェンコが引退すれば、そういう事情だったと理解していいと思う。

このように、今回のリークには、極めて露骨な政治的意図が感じられる。だから、この原稿は5月10日の本暴露前のものだが、今後の本暴露データにも何らかのリライトが入っている可能性は常に頭に入れておくべきだ。私は極めて巧妙な情報操作手法が使われるのではないかと考えている。たとえば、グローバル勢力の「敵」には致命傷を負わせる一方で、自分たちもまたあえて“浅い傷”を甘受する。この巧妙な戦術については、「新聞が我々を攻撃することは、新聞がまだ自由を失っていないという印象を民衆に与えるのに役立つのである」というふうに、例の“史上最悪の偽書”にも記されている。この手法によって、リークの最大受益者は、自分がそうである事実をうまくカモフラージュできるのだ。

「パナマ文書」の最大の目的は“経済上のライバル”潰し

さて、問題はこういった「政治面」よりも、むしろ「経済面」である。

つまり、これから世界政府的なシステムを構築していく上で経済上の障害となる存在とは何か、ということだ。換言すれば、グローバル勢力にとって、政治上の邪魔者であるプーチン政権や習近平政権に相当する経済上の邪魔者は誰か、ということである。

実はここが一番のポイントなのだ。そして、これこそ「パナマ文書」リークにおける最大の動機だと、私は睨んでいる。ただ、この「パナマ文書」問題は、実はそれだけを見ていても、決して本質は分からない。「パナマ文書」を含めた一連のイベントとして見る視点がなければならない。だから、以前にもあったし、これからも続けられる。そして、最後には、まるで見事な投げ網漁のような、誰もがあっと驚く仕掛けが待っている。

くり返すが、不正自体は私も許せない。しかし、暴露の経緯の不自然さ、背後の仕掛け人の存在、黒幕の真の意図や目的などは、また別次元の問題ではないだろうか。よって、次回もそれを探っていく。

2016年5月10日「トカナ」掲載

(*題名・見出し等は少し変更してあります)

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