ロッキー山脈の東側のふもとにあるデンバー国際空港は、全米で最大級の民間空港であると同時に、終末的な噂が絶えない場所でもある。
巨大な地下空間があって、百数十キロほど離れたNORAD(北アメリカ航空宇宙防衛司令部)と地下トンネルで繋がっているとも噂されている。
奇妙な空港の設計と不気味なモニュメントの数々・・ハーケンクロイツ、青い馬、冥界の神アヌビス、33個のホワイトテント、耳を塞ぐガーゴイル像、等々
この空港にはたくさんの怪しいアイテムが散りばめられている。
たとえば、上から見ると、空港は「逆まんじ=ハーケンクロイツ」の形をしている。アイキャッチ画像のように、白黒反転すると、そのことがより鮮明になる。
黙示録の「青い馬」はオカルトや終末論における定番の一つである。
聖書の『ヨハネの黙示録』には、子羊(イエス)が巻物の七つの封印を次々と解いていく場面がある。第一の封印を解くと、白い馬が出てくる。
第二は赤い馬。第三は黒い馬。そして第四が以下。
見よ、青白い馬が現れ、乗っている者の名は「死」といい、
これに陰府(よみ:黄泉)が従っていた。
彼らには、地上の四分の一を支配し、剣と飢饉と死をもって、
更に地上の野獣で人を滅ぼす権威が与えられた。
『ヨハネの黙示録』(新共同訳 6:8)
つまり、終末を暗示している。
この「黄泉≒あの世」はまた、同じく野外設置の「アヌビス像」とも関わってくる。
アヌビスはエジプト神話における冥界の神だ。死んだ人間の魂(バー)を速やかに冥界へと運ぶ役割を持つという。また、ミイラづくりの神でもある。
そうすると、この二つの巨大モニュメントは、青い馬に乗る「死」が「剣と飢饉」をもって地上の人々を滅ぼした後、その無数の魂をアヌビス神が速やかにあの世へ送って差し上げますよ、ということを訴えているのであろうか。
また、空港の屋根である白いテントは33個。これはフリーメイソンの33階級のようであり、また人間の脊柱の骨の数を表しているようでもある。
「耳を塞ぐガーゴイル」はどう見てもハッピーな光景ではない。「デーモンでさえ耳をふさぎたくなる世界が到来するぞ」ということを暗に予告しているのだろうか。
これから訪れる終末においては、それくらい人間の悲鳴がすごいことになる。デーモンでさえも「スーツケースに隠れたい」と思うほどに・・・。
デンバー空港は影の政府が「極秘計画をこっそり暗示する場」なのか?
これらが「単なるブランド戦略」とする運営サイドの説明を鵜呑みにできないのは、ホール内にフリーメイソンの石版が設置されているからだ。
もっとも、たいしたことは書かれていない。全体としてジョークっぽい。当然だろう。仮に邪悪な意図や計画が実在したとして、それをドンと表に記すわけにはいかない。
メイソンのシンボルの下には竣工日に続き、次のような文字が刻まれている。
NEW WORLD AIRPORT COMMISSION 新世界空港コミッション
CONTRIBUTORS 貢献者
MARTIN MAPIETTA AERONAUTICS マルティン・メビエッタ航空
FENTRESS BRADBURN ARCHITECTS フェントレス・ブランドバーン建設
ZIMMERMAN METALS ジンマーマン・メタルズ
この“NEW WORLD AIRPORT COMMISSION”(新世界空港委員会)というのは気にかかる。なぜ「新世界」というネーミングなのだろうか? また、この石碑の下に2094年のコロラドの人々に向けたタイムカプセルがあると記されているのも興味を引く。
これが「定礎石」であれ「記念碑」であれ、いずれにしても既存組織の名前を使う行為は“ジョーク”ではすまされない。
だから、やはり「彼ら」が裏の、ないしは本物のスポンサーと見るべきだ。
かつてフリーメイソンは欧米近代化の原動力の一つでああった。
現在、「スコティッシュ・ライト・フリーメイソン」のトップはエリザベス女王の親戚のケント公爵がグランドマスターをやっていると、元MI6メンバーは主張している。
つまり、デンバー空港はフリーメイソン及び英王室に連なるのだ。
そして、今なお欧米VIPに高位メイソンが少なくない。彼らは人類社会のエリートとして何らかの未来のシナリオを進めていると目されている。
そういった点を考慮すると、彼らがデンバー空港に「何らかのメッセージ」を込めた可能性は十分にある。というのも、影の政府には「あるルール」があるからだ。
それは「民衆に対して自分たちの計画をこっそりと暗示する」というものだ。
「なぜか」は私にも分からないが、そのことはハリウッド映画の中に大量の「9.11サイン」が仕込まれている事実からも見て取れよう。
これらは明らかに2001年のNY「9.11同時多発テロ」を事前に知っていた又計画していた者たちが映画の中にこっそりとそのサインを記したものである。
このような主張を「陰謀論」などと嘲笑する向きがあるが、私は偶然とは思わない。
よって、90年代のハリウッドフィルムとじように、彼らが何らかの極秘プランをこっそりと暗示する場所として「デンバー国際空港」を選んだ、とは考えられないだろうか。
その理由は二つ考えられる。
一つは、デンバーが全米の地下ネットワークの中心地であること。この大陸規模の巨大な地下施設――すでに一部は暴露されている――は、地球的カタストロフィ後の、来るべき新世界に関係している(*私はそれが2030年代だと前々から言っているが・・)。
もう一つは、空港が人々にとって「旅立ちの出発点」であること。
だから、人々に「行き先は新世界」を示唆する場所として、うってつけなのだ。
彼らの計画を一番雄弁に物語るものこそ不可解な「壁画」だ
というわけで、彼らは不可解なシンボルを多用し、私たちに「何か」を伝えている。
ただし、不気味なモニュメントの数々は、インターネットで検索するだけで意味が分かってしまう。これでは影の政府が民衆に出す問題としてはあまりに簡単過ぎる。
ちゃんと知恵を使って解読しないと分からないものでなければ「暗示」とは言えない。空港内にそれに相当する“クイズ”があるだろうか?
私はそれこそ空港ターミナルにある4枚の「壁画」ではないかと思うのである。
画題は「子供たちの世界」(Children of the World)。すぐに紹介していくが、かなり不気味な、見方によってはブラックユーモア的な壁画である。
作者はレオ・タングマというLeo Tangumaというヒスパニック系の画家だ。
4枚の壁画は明らかに一つのストーリーを構成している。当然のように「意味」ないし「メッセージ」が込められている。ただし、それは画家自身の考えというより、スポンサー(=フリーメイソン)の考えを反映したものだろう。
ちょうど、大聖堂の壁画がカトリック教会の考えに基づいて制作されたように。
私たちは4枚の壁画を見た瞬間、そこに何らかの終末的な意味が暗示されていることを漠然と、かつ直感的に理解することができる。
ところが、スポンサーの意志や計画までは読み取れない。明らかに絵を鑑賞する側の“解読”を必要とするからだ。それは「ググれば分かる」程度のものではない。インターネットで検索して出て来るとしても、それはあくまで誰かの解読の努力だけだ。
そして、メイソンはここに、彼らの考える又計画する「新世界」を予告した。
「どうだ、われわれはこっそり知らせているぞ。悔しかったら解いてみろ。だが、おまえたち愚かな民衆では解けまい」・・と、上の「9.11サイン」の時のように、支配者側は私たち民衆をどこか嘲笑している感がある。もしや計画を事前に暗示する行為は、「民衆の愚かさ」を嘲笑って楽しむための、彼らなりの娯楽なのかもしれない。
逆に“予言解読者”からすると、これほど解読しがいのある謎もない。
だから、私は挑戦するのだ。このミステリアスな壁画の含意を解き明かして、少しでもやつらの鼻をあかすために。というわけで、さっそく以下から作業を進めていく。
第一の壁画が意味するのは「第二次大戦後の国際社会」
まずは「平和の夢」(Dream of Peace)から。
4枚の壁画の中で最初に来るのがその左側の絵だ。
「第一の壁画」である。
ご覧の通り、世界各国の民族衣装を着た大勢の子供たちが描かれている。
子供達は皆、笑顔であり又とても幸せそうである。
絵の中には、各国語で「平和」を意味する文字が、あちこちで掲げられている。
絵の下側にガスマスク姿の兵士の死体が横たわっている。白鳩がその死体の上にとまっている。その上で、二人の少年が鍛冶作業をしている。
明らかに日本人とドイツ人の少年だ。
“WAR VIOLENCE HATE”と記された右側の石碑には、亀裂が入っている。
絵の中心では、日本人の少年が剣を固定して、ドイツ人の少年がその剣をハンマーで打ち直している。私は見た瞬間、旧約聖書から取られた場面だと分かった。
実は、このモチーフは他でも使用されている。国際連合本部ビルの正面ゲートの向かい側にある「イザヤ・ウォール」だ。ここは国連の敷地の公園である。
「イザヤ・ウォール」については、過去にも記事にしている。
「イザヤ書」には次の一節がある。
「彼らは剣を打ち直して鋤とし、
槍を打ち直して鎌とする。
国は国に向かって剣を上げず、
もはや戦うことを学ばない。」(新共同訳「イザヤ2:4」)
第一の壁画はこの一節を絵にしたものなのだ。
たしかに、絵の中には「剣」だけでなく、わずかに「槍」も存在している。
国際連合は戦後、イザヤ書の一節を掲げて「私たちは武器を農具に作り変えて、もう戦いはやめよう」ということを宣言したのだ。
だからこの絵は、これから訪れるNWOを表しているのではなく、むしろ「第二次大戦後の世界」、つまり「今の世界」を表している。
当然、ガスマスク姿の兵士は戦前の軍国主義を象徴している。その軍国主義の亡霊が葬られた後に日本とドイツが平和主義に転じた様子を、この絵は描写しているのだ。
問題は「戦後世界=今」を象徴する絵が、なぜ一番目の順位に掲げられたのかである。
「戦後世界は終わり、また悲惨な時代が繰り返される」というメッセージ
その理由はすぐ隣にある「第二の壁画」を見ればすぐに理解できる。
「平和の夢」の右側に掲げられたのがこの絵だ。言うまでもないが、「横書き文化」である欧米では、左右に並んだページがあれば、左側のほうが時系列の前に来る。
第一の壁画では、兵士の死体(=軍国主義の終焉)と共に“虹”が始まっている。見ての通り、その虹(=希望)が第二の壁画の中で終わっている。
しかも、軍国主義の亡霊が再び甦って平和の象徴である白鳩を殺している。
これは分かりやすい。再び「大戦」の時代が訪れるという意味だ。
絵の右側には破壊された街があり、左側には悲惨な様子の人々と瓦礫の中で眠る子供たちの姿が描かれている。右下に手紙がある。手紙の中には名前が記されている。
作者の名はHanuš Hachenburg――チェコの少年詩人だ。この少年は第二次大戦中、アウシュヴィッツに収容されて死んだ。彼はナチスの過酷な支配下で次の想いを綴った。
「僕は今日、ただ眠っているだけだと信じている。そしていずれ起きて、再び子どもに戻って、笑って、遊び始めるんだ」
つまり、彼は「いつかまた幸せだった平和な時代に戻れる」という希望を信じながら、ナチス時代を生きながらえていた。しかし、彼の希望は叶えられなかった。
おそらく、この詩は「瓦礫の中で眠る子供たち」の想いを代弁している。
この絵は明らかに戦後の国際社会が崩壊する様子を表している。なぜフリーメイソンがこのような絵をレオ・タングマに描かせたのか?
おそらく、「こういう悲惨な近未来が待っているぞ」と予告しているのではないか。
巨大な環境破壊と人々の大量死を暗示する第三の壁画
しかも、その「悲惨」はどうやら戦争だけに留まらないらしい。
そのことを暗示しているのが次の「自然と共にある平和と調和の中で」(In Peace and Harmony with Nature)という壁画である。
とくにそれを強調しているのが左側の「第三の壁画」だ。
この絵もそれほど複雑なメッセージはない。
真ん中のアフリカ人の少女が泣いている。
大きな森林火災が背後に描かれている。
登場している動物は、シロナガスクジラ、海がめ、なんとかペンギン、チーター、美しい南米の鳥ケツァール、なんとか鳥・・・つまり絶滅危惧種ばかりである。
そして、右端にはバッファロー、象牙・・・人間の愚行の犠牲になった動物たちだ。
気になるのは、絵の下側の棺桶に入っている子供たちだ。
- 左側は黒人の少女(たぶんアフリカ人を象徴している)。
- 真ん中はネイティブ・アメリカン(少数民族や先住民族を象徴?)。
- そして、右側がドイツ人又スイス人の少女(ヨーロッパ人又アーリア人を象徴?)。
なんでこの子たちは棺桶に入っているのか? しかも、絶滅危惧種と一緒に描かれている点が穏やかではない。もしかすると「これから大幅に減少する人々」ではないか。
フリーメイソンは何らかの理由でそれを“知って”いる。又はもっとダイレクトに「われわれがこれから大幅に間引く予定のリスト」を暗示しているのかもしれない。
以上、3枚の壁画を順に見てきたが、次のことを暗示していると言えると思う。
現在の世界(第一の壁画)は、これから大きな戦争(第二の壁画)と、大きな環境破壊と人々の大量死(第三の壁画)を経験することになるのだ・・と。
支配層にとって、これは予言というより“予定”なのかもしれない。
◇
だが、真の問題は、そうやって今の第二次大戦後の秩序が完璧に破壊された後に、いったい「何」が訪れるのか、という点である。
それを暗示しているのが最後の「第四の壁画」である。デンバー国際空港に隠されたメッセージの真の恐ろしさは、実はその「結論」部分にこそある。
次回、支配層だけが内輪で知る独特の「暗号解読方法」を用いて全容を明らかにしたい。
「TAKAの真オカルト学院」開設!
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