資本主義 VS 共産主義の「両極対立構造」を創り上げた影の政府

政策・戦略




今回はバリバリの陰謀論である。前半・中半・後半に分ける。

物事の全体像を「大つかみ」するのに役立つと思って、書こうと思う。

「フリー座」の記事で、下の内容を記した。

東欧の「カラー革命」や、中東から北アフリカ諸国にかけての「アラブの春」を思い起こしてほしい。表向きは「社会の内部矛盾に怒った市民が自発的に決起した」ということになっているが、裏では米国務省、CIA、USAID(合衆国国際開発庁)、ソロスのオープンソサエティ財団などが市民を扇動して、政権打倒に動いていた。

ここの部分を掘り下げて、巨大な地下水脈のような真の歴史を明らかにしたい。

そもそも、アメリカは何のためにこのような“民主化”をやっているのだろうか。

なんで一国を内部崩壊させてまで執拗に「民主化」する必要があるのだろうか。

私の知る限り、表の国際問題の権威で説明している人はいない。いや、「アメリカは世界を民主化したいのだ、それが国是なのだ」と説明している親米派ならいる。

彼らは「知的権威は陰謀論に関わるべきではない」という自主規制(のつもりだけど、本当は外部から植え付けられたリミット)に拘束されている。

もっとも、分からないのも無理はない。私も簡単に説明するのは難しい。

というのも、長い歴史と、複雑な事情があるからだ。しかも「裏」の話だ。

一つ言っておくなら、その“民主化”は、アメリカというより、本当は「超国家勢力」がアメリカにやらせているということである。なぜなら、「影の政府」のステルス支配と、最終的な「世界政府創設≒国家の主権剥奪・従属化」のためには、個人や一族が国家を私物化する専制政治はもっとも忌むべき体制だからである。



「影の政府」の“世界支配層”としての歴史は約200年

「影の政府」のルーツ自体は非常に古いが、彼らが「世界支配層」へと躍り上がることができたのは、イギリスが「大英帝国」へと飛躍した幸運(?)に拠るところが大きい。

その飛躍は、彼らがスチュアート朝末期のイギリス内に牙城を築き上げたからか、それとも誰が支配者であれ国自体の実力に拠るものかは、私にも判断し難い。

いずれにしても「プロテスタント系王侯貴族&宮廷ユダヤ人」のコンビは、ウィーン体制後に「近代的帝国&国際銀行家」へと姿を変え、以後、世界的陰謀を画策し始める。

つまり、「影の政府」が世界的なパワーを手にしたのは2世紀ほど昔である。

彼らの「世界支配≒地球国家構想」は、SFの元祖であるH・G・ウェルズ「新世界秩序」という概念を創造した時にはすでに始まっていた。どうやらウェルズは作家として有名になってから「影の政府」の思想家兼大衆啓蒙担当として抜擢されたようだ。

私の調査で浮かんできたのは、当初、彼らが世界を「二大勢力」に分類しようと策動した歴史だ。しかも、鏡で写したように何もかも正反対の「両極」の対立構造だ。

全世界を二分し「両極対立構造」を創り上げるという支配者の発想

イギリスは産業革命発祥の地だが、近代資本主義の誕生はまた被搾取の「労働者階級」を生んだ。周知の通り、当初の労働者は奴隷さながらの存在だった。

だが、労働者たちは次第に集団としてまとまるようになり、資本主義の拡大にともなって「資本家 VS 労働者」の対立構造もまた拡大し先鋭化していく。とくに19世紀に入ってからはヨーロッパで様々な社会主義が勢力を伸ばし始めた。

これは換言すると、一つの主義だけで世界を統治しようとすると、必ずその主義に反対する個人や集団が現れるということだ。では、反資本主義の勢力を一まとめにしてコントロールするにはどうすればいいだろうか。もう一つの「極」を作ればいい

ここで活躍するのが、信用創造の仕組みを考え、アインシュタインやフロイトなどを生んだ「概念の天才」であるユダヤ人(学者)たちである。

彼らが考えたのが「国際資本主義 VS 国際共産主義」の二極の対立構造だ。

自由経済と計画経済、私有財産の保障と私有財産の禁止、有神論と無神論、親キリスト教と反宗教、フリーメイソンと反フリーメイソン、西側的市民とソビエト人、主権国家から成る世界と国家主権なき世界・・まるで鏡に映したように正反対の体制だ。

両者に共通しているのは国際性、すなわち資本主義に国境がないように、「労働者にも国境はない」ということくらい。つまり共に「世界的理念」であること。

この両極でまず欧米世界を二分する。当時は欧米が世界の大半を支配していたから、欧米を二分すれば、それが全世界を二分することに繋がると考えられた。

しかも、一方が他方の「脅威」を煽る。すると「両極対立構造」となる。

こんなふうに「両極」を作って互いに対立させると、人々は「どちらかしか選択が無い」という錯覚に陥るのである。そうすればこの二元論という「概念の檻」に人々の思考を閉じ込めておくことができる。ヘーゲル哲学の応用であろうか。

これは「資本主義 VS 共産主義」だけではなく、彼らがあらゆる場面でもちいる大衆操作のスタンダードな手法である。

(*この大構想は結果的に失敗に終わる。つづく)

スポンサーリンク




タイトルとURLをコピーしました