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ポール・ソロモンの予言した激動の時代が到来か? 第三次世界大戦はすでに始まっている!?

POPE WW3 WARNING - Pope Francis Warns Global Atmosphere of War Could Lead to World War 3 より

つい先日、バングラデシュの首都ダッカで、レストランで飲食中の日本人男女7名を含む20名が、イスラム過激思想に染まった武装グループによって殺害される悲惨な事件が起こりました。犠牲になった日本人やイタリア人は、同国の発展に尽くしていた人たちとのことで、ご本人の無念と、ご遺族の心中は、察して余りあるものがあります。

私も今回は本当に胸が痛みました。まずは心からお悔やみ申し上げたいと思います。

ただ、テロリストへの怒りと憎しみに捕らわれたら、ふと、米軍の空爆で民間人である家族や友人を虐殺されたアフガン・イラク・シリアの人たちも同様の苦痛に苛まれたに違いないこと、またその悲劇が“対十字軍戦”に志願するイスラムの若者を生む背景の一つになっていること等に思いを馳せてみることも、無駄ではないかと思われます。

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■ここ一年半ほどの間に起こったテロ事件の数々

さて、本題に入ります。近年、やたらとイスラム過激派によるテロ事件が頻発しているという印象を、みなさんも抱かれているのではないでしょうか。彼らが関わったか、又は関わったと思われる近年の主要なテロ事件を、以下にまとめてみました。

・「シャルリー・エブド襲撃事件」(20151月)・・・武装集団がパリの風刺週刊誌「シャルリー・エブド」社を襲撃し、編集長ほか12人を殺害した事件。

・「バルド国立博物館銃乱射事件」(20153月)・・・武装した二人組がチュニジアのバルド国立博物館で銃を乱射、3名の日本人を含む22人の外国人観光客を殺害した事件。

・「スルチ自爆テロ事件」(20157月)・・・トルコのスルチにある文化センターでIS要員が自爆テロを行い、32人が死亡した事件(余談だが、これを受けてトルコ政府は米軍に国内の空軍基地使用を許す決断をし、現在、ISとの泥沼の報復合戦に発展中)。

・「アンカラ自爆テロ事件」(201510月)・・・トルコの首都アンカラで開催中のクルド人集会を狙ってISが自爆テロを行い、同国史上最悪となる100人以上が死亡した事件。

・「コガリムアビア9268便撃墜事件」(201510月)・・・ロシアの航空会社コガリムアビアの旅客機がエジプト・シナイ半島で墜落し、乗客乗員224人全員が死亡した事件。原因について見解が分かれているが、ISが犯行声明を出し、ロシア政府も墜落は外部からのテロ攻撃によるものと断定。

・「パリ同時テロ事件」(201511月)・・・IS系の過激派組織が、フランス軍によるシリア・イラク領内への爆撃に対する報復と称して、劇場など複数の場所を襲撃した事件。死者130人、負傷者300名以上に及び、オランド大統領は対テロ戦争を宣言した。

・「イスタンブール自爆テロ事件」(20161月)・・・トルコ・イスタンブールのブルーモスク(世界文化遺産スルタンアフメト・モスク)周辺で、IS要員とみられる自爆テロにより観光客10人(うち9人はドイツ人)が死亡した事件。

・「ジャカルタ自爆テロ・銃乱射事件」(20161月)・・・イスラム系の武装集団が、スターバックス内での自爆テロを皮切りに、ジャカルタのビジネス街で一般市民や警察への銃撃・爆破などを行い、5人の市民が死亡、22名が負傷した事件。「ISILインドネシア」名で犯行声明が出された。

・「ベルギー連続テロ事件」(20163月)・・・ブリュッセル空港や地下鉄で起きた連続爆破テロ事件。死者38名、負傷者198名を出したが、死者の中には3名の実行犯も含まれていた。「ベルギーが有志連合軍に参加しているため」とISが犯行声明を出した。

・「フロリダ銃乱射事件」(20166月)・・・イスラム過激思想に染まった犯人がフロリダ州オーランドのナイトクラブで銃を乱射し、同種の事件としては米犯罪史上最悪となる50人が死亡した事件。

・「アタチュルク国際空港自爆テロ事件」(20166月)・・・トルコのイスタンブールにある同空港で自爆テロが起き、44人が死亡、200人以上が負傷した事件。トルコ政府はISが関与したと発表。

・「ダッカ飲食店襲撃事件」(20166月)・・・今回の事件(冒頭、記)。

・「バグダッド自爆テロ事件」(2016年7月)・・・イラクの首都バクダッドで213人が死亡した自爆テロ事件(*今現在、重傷者が多く、死者はまだ増える模様)。

・「サウジアラビア3都市自爆テロ事件」(2016年7月)・・・聖地メディナの治安機関の近く、西部ジッダの米総領事館近く、東部カティフのシーア派のモスク近くなどで、それぞれ同日に自爆テロが発生し、4人が死亡、数名が負傷した事件。

(*以上、記述にあたっては、それぞれの事件に関するメディアの報道並びにウィキペディア等を参考にさせていただきました)

■故ポール・ソロモンが予言した時代がついに到来か?

いかがでしょうか。これだけのテロ事件がわずか一年半の間に起きました。異常な頻度で相次いでいると言わざるをえません。むろん、テロ事件は昔からありました。しかし、近年のそれは、昔日のそれとは明らかに“質”が異なってきています。というより、イスラム過激派による犯行ばかり、という「同質性」が目立ってきました。

しかも、犯人像を見る限り、決して特殊な人ではありません。テロの直前までごく普通の若者だった、というオチが多い。つまり、一般のイスラム教徒から国籍を問わず決起する人々が続出しているのが実情のようです。よって、残念ながら、識者にありがちな「一般イスラム教徒無関係説」は必ずしも正しくなく、むしろその一般の人々の集合的無意識にあるものが一部の人の身体を借りて噴出しているという印象を受けざるをえません。

ここで私が想起するのが、故ポール・ソロモン氏の予言です。彼は「これから起きる大戦」として、経済戦争economic warと並んで宗教戦争religious warを挙げ、「イスラムの人々が“残りの世界の人々”(the people of the rest of the world)に対して立ち上がる」と予言しました。昨年、記事にしたところ、大きな反響を呼びました。

彼が四半世紀前に予言した時には、今ひとつ現実味を欠いていました。ところが、今では、まさに我々の眼前で展開されている光景と評しても差し支えありません。

なぜ一般のイスラム教徒から決起する若者が相次ぎ始めたのか?

ただし、今にして思えば、結果として予言は的中したかもしれませんが、「イスラム教圏の人々が世界的な銀行・経済システムからシャットアウトされている事態に不満を募らせて決起する」という類いの説明は、いかにも欧米人的な無知と無神経さに彩られていると評しても過言ではありません。彼ほどの人物ですから、悪意のない無意識的な過ちでしょうけども。ただし、偏見ということに関していえば、「若者が過激派に洗脳されてテロや戦闘に向かっている」という固定観念に囚われがちな日本人も五十歩百歩でしょう。

むろん、そういう側面はありますが、明らかに、それですべて説明がつくほど単純な話ではありません。そもそも、「自分は死んでもいいから敵に一矢報いたい」と覚悟を決めるのは、よほどのことです。それは人間として「最後の手段」です。誰が彼らをここまで追い詰めているのでしょうか。当然、彼ら自身の様々な社会的要因もあるでしょう。たとえば、非民主的な政治や教育システムなどです。近代化の遅れと多くの社会問題に関しては、彼ら自身も責任を負わねばなりません。ですが、未だに止むことのない欧米の犯罪的行為に大きな責任が着せられることもまた事実ではないでしょうか。

この問題を考える時、長期にわたる両文明間の関係にまで視野を広げることは重要ですが、とりあえず19世紀の帝国主義時代まで遡れば足りると思われます。現代のイスラム教徒の間には、オスマン帝国衰退から現代に至る1世紀半もの屈辱と挫折の記憶があります。ただし、私はその怨念に拍車をかけたのがむしろ「戦後」だと考えています。

一つは、イスラエルの犯人道的行為と、それを容認してきた欧米の偽善や二重基準です。もともと同国は、シオニストのテロ組織がアラブ人の村々を襲撃し、人々を脅かし、追い払うことで建国されました。そのテロリストたちがそのままイスラエルの初期の政治家や軍幹部にスライドした格好です。だから、パレスチナ自治区に対して、現代史的にも稀に見るほど残酷な異民族統治を続けてきました。これに対して欧米諸国の政府と主要メディアがどんな態度を取り続けてきたのかはご想像の通りです。まさに「アラブ人だから」とか「イスラム教徒だから」といった差別的な理由で軽く扱われてきたのが事実です。

もう一つは、ここ数十年の出来事です。とりわけ、「911事件」後に始まった対テロ戦争が「駄目押し」になったというのが私の推測です。この事件は、今にして思えば、ビン・ラティンというサクラを使った「ヤラセ」だった可能性が高い。ところが、アメリカとその同盟国が、そうやって無理やり「敵」をでっち上げ、空爆や地上戦で何十万もの人々を虐殺しているうちに、半ば虚構だったものが現実化していったと私は考えます。

一般市民が次々と犠牲になる中で、まさに“普通の”イスラム教徒たちは強い負の想念に捕らわれ始めたに違いありません。「なんで欧米人が安楽を貪っている中で、われわれだけがこんな酷い仕打ちを受けなければならないのか。なんで国際社会とやらは、これほどまでに不公平で、われわれの感情と犠牲に対して鈍感なのか」と。

彼らは長年にわたって、いわば「恨み」とか「呪い」といった負の想念と被害者意識を潜在意識下に抑圧し続けてきました。世界で頻発するテロ事件は、ここへ来てそれが大噴火し始めた様子を現しているのではないでしょうか。

しかも、何の目的かはともかく、その状況に欧米の諜報機関がつけ込んで、さらに火に油を注いでいるというのが事の真相のように思われます。

■人類は今や“漠然と始まった世界大戦”の真っ只中にいるのか?

2014年9月、ローマ法王フランシスコは、ミサの中で、数万人の巡礼者たちに向けて「世界はすでに第三次大戦の状態にある」という認識を示しました。そして15年11月、パリで同時テロが起きると、法王は改めて同様の見解を述べました。

これについて僭越ながら、私は近著『神々の予定表』の中で次のように述べました。

 日常と戦争が完全に区別されている西洋や日本では、人々は「戦争には必ず明確な始まりと終わりの日時がある」という固定観念に支配されているが、そろそろこれは捨て去るべきだ。(略)仮にいま中東で起こっていることが拡大してそのまま第三次世界大戦に繋がっていくとすれば、いったい何年の何月何日に始まったのか、誰が説明できるだろうか? もしかすると、ローマ法王は、新たな大戦が漠然と進行しているという現実に最初に気づいた人物の一人かもしれない。

今にして思えば、舌足らずでした。すでにテロという形をとって中東の枠外へと飛び出し、世界中に飛び火しているのが実態でした。現実はもう私の予想の上を行っている状態です。興味深いことに、元外務省分析官でインテリジェンスの専門家である佐藤優氏も、ダッカ飲食店襲撃事件を受けて、同じように「宣戦布告なき第三次世界大戦が起きている」と警鐘を鳴らしています。

残念ですが、今から25年前に故ポール・ソロモン氏が発した警告は、どうやら現実のものとなってしまったようなのです。

2016年7月17日「トカナ」掲載

(*題名・見出し等は少し変更してあります)

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