2021年、プーチンは核戦争を決断する! 後編・欧米との最終決戦

ロシア
Putin takes on the momentum of nationalism that is growing rapidly in Russia




(前編からの続き)



ロシアで急激に高まるナショナリズムとその勢いに乗るプーチン

要するに、ロシア民族を屈服させようとする「影の政府」の試みは、今まで二度行われたのだ。一度目がロシア革命、二度目が冷戦終結後である。

だが、ロシア人はそのどちらも跳ね返した。ところが、「影の政府」はまだ諦めていない。現在は三度目が行われている最中だ。

そのため、彼らはあらゆる陰湿な制裁をロシアに行っている。

たとえば、2014年半ばからの原油安政策。かつて80年代にソ連とイランを追い詰めた手口である。その直前にロックフェラーが石油事業からいったん撤退しているわけだから、誰が原油安政策の犯人か自白しているようなものだ。

その他、西側が連帯しての対ロ経済制裁、国際銀行間取引からの締め出し、ルーブル安への誘導、ロシア国内での“民主化”運動、等など、プーチン・ロシアを孤立させる工作は多岐に渡っている。オリンピックなどの国際スポーツ界も例外ではない。

当然、ロシア国内では欧米に対して物凄い反発が起きている。また、それがプーチンの高支持率へと繋がっている。私は以下の記事で次のように記した。

なぜ欧米・ユダヤとイランは激突不可避なのか? その構造を明らかにする!
この記事は、前3記事の続編です。3記事は、表向きの見方や解説からは想像しにくい「真実の構造」に対する、私なりのアプローチであり仮説です。 衝撃の仮説――シリア内戦の真の目的は何か? 残酷なシリア焦土化の背景――ISを操る米・サウジと宗派内戦

「よその国から侮辱された国の人たちの間ではナショナリズムが高まる」のは、物理の法則と同じくらいの真理です。

まさに、ロシアでこの通りの現象が起きている。当然、国民は欧米と渡り合える強いリーダーを求めている。その「空気」が独裁的なプーチンを支えている。

プーチンは今や「国家親衛隊」なる組織を創設し、次の大統領選挙までに旧KGBの完全復活たる「国家保安省」(MGB)も新設する予定だ。しかも、政権与党「統一ロシア」も国民から支持され、プーチン支持で団結している。プーチン政権はマスメディアの大半も事実上コントロールし、国家主義的な青年団も組織している。

何かに似ていないだろうか。そう、ヒトラーそっくりだ。彼もベルサイユ体制という過酷な欧米による制裁の中で、こんな風に大衆の熱狂的支持を受けて、選挙で選ばれて独裁者へと上り詰め、最終的に戦争へと突っ込んでいったのだ。ちなみに、日本の場合はリットン調査団から国際連盟脱退の辺りで一挙に大衆ナショナリズムが膨張した。

今のロシアの雰囲気はちょうど1930年代半ばの日独そっくりだ。

なぜロシアにだけ21世紀の今頃になって過去の遺物のようなナショナリズムが急激に勃興しているのかと言うと、帝政ロシアが倒れた後に「国民国家」とはならずに、「ソ連」という変な人工国家になってしまった(されてしまった)面が大きい。

それを知ってか知らずか、今まさに、ユダヤ・欧米はとことんロシアを追い詰めている。イランに対しても同じことをしている。まるで両国のナショナリズムが暴発するのを期待しているかのように。もしかしてそれが狙いなのかもしれないが・・。

「影の政府」は大衆操作の天才なので、意図的にやっている可能性もある。

プーチンはすでに二度、核戦争を警告している!

だが、ロシアのナショナリズムが暴発する時、かつての日独の時とは比較にならないほどの惨禍を世界にもたらすだろう。つまり、核戦争になると思われる!

しかも、プーチン個人の脳裏には、すでにその可能性がよぎっているのだ。ロシアが大規模な国民用核シェルターの建設を進めていることは、その証左だろう。

警告もした。最初は2014年2月の「核兵器使用の準備命令」だ。

2013年11月、ウクライナのヤヌコビッチ大統領はパートナーとしてEUよりもロシアを選んだ。その途端、米国務省・CIAやソロスの支援を受けた組織や傭兵が暴動を起こしてキエフを内戦に陥れて、翌年2月には政権を転覆した。

この出来事については、以下の記事で詳しく記した。

2014年の「ウクライナ革命」のルーツは1640年代のイギリスにあった
本当にロシアが悪いのか? 改めてウクライナ・クリミア問題を振り返る 私は基本的に「ロシア VS 欧米・ユダヤ」間の出来事は「帝国主義間闘争」だと見なしているので、過度にロシア側に肩入れするつもりはない。しかし、仮に本質がそうだとしても、西側

ヤヌコビッチは腐敗していたというが、仮にも選挙で合法的に選ばれた人物だ。その政権をクーデターで打倒する行為の何が“デモクラシー”なのか。

その後、プーチンは素早くクリミアの分離独立・ロシアへの併合を行った。さらにウクライナ東部で内戦の火の手が上がる。その結果、欧米との対立が決定的になった。その最中、プーチンは「脅し」として、テレビで「核兵器云々」を公言したのだ。

二度目は、2016年6月17日の「核戦争警告発言」である。

平たく言うと、アメリカが進めている東欧へのミサイル・ディフェンスの配備は、互いのパワーバランスを決定的に崩すので核戦争になりかねないと、欧米ジャーナリストが居合わせたサンクトペテルブルク国際経済会議の席上でスピーチしたのだ。

プーチンは、「互いの陣営がバランスを保っている状態によって核戦争が抑止される」という考えを表明している。つまり、裏を返せば、「NATO軍が東欧にMDを設置してすぐに核戦争を仕掛ければ、ロシアは敗北してしまう。だから、西側が先に対ロ攻撃を仕掛けてくるのではないか」と、そう危機感を表明しているのだ。

私の知る限り、このスピーチの裏に潜むプーチンの本音を見抜いた人はいない。要するに「このままではロシアは西側に殺られる!」と、彼は恐怖したのだ。だから核戦争になると警告することによって、西側を思い止まらせようとしたわけだ。

プーチンは今「戦略的忍耐」をしているだけだ

実は、そうなのだ。今、NATO軍とロシア軍が戦えば、必ずロシアが負ける。プーチンはそのことを知り抜いている。だから、彼はひたすら屈辱に耐えているのだ。

プーチンは平和主義者ではない。負ける戦いはしない現実主義者なだけだ。逆にいえば、勝てるようになれば、彼は勝負に打って出る可能性があるということ。

果たして、その「芽」はあるのか。以下の記事を読んでほしい(傍線筆者)。

https://jp.sputniknews.com/japanese.ruvr.ru/news/2014_09_22/277613398/

ロシアのロゴジン副首相は、軍と艦隊の装備が2015年までに30パーセント、2020年までに70パーセント「超最新」に切り替わる必要性があることについて言及し、ロシアは、2020年までに戦略核戦力の装備を現在考えられている70パーセントではなく、100パーセント更新すると発表した。またロゴジン副首相は、必要な場合に「あらゆる軍事行動の場」に投入が可能な、コンパクトな部隊の創設も必要だとの考えを表した。

RIA Novosti 2014.09.22

ポイントはこの2020年までに戦略核戦力の装備を100%更新」である。

今のロシアはしょせん資源の切り売りしか能のない二流国家だと思う。しかも、通常兵器の質では、まったく西側に叶わない。だから、プーチンは、パワーバランスを維持するために核・ミサイル兵器の開発に重点投資してきたのである。ある意味、北朝鮮の拡大バージョンだ。そうやって西側に対する軍事的不利を補ってきたのだ。

言ってみれば、その方針が大きく実るのが2020年頃。対して、アメリカは、まったく逆に、その頃から戦略核兵器の更新時期に入る。つまり、その頃、まさに米軍の核兵器はもっとも旧世代化するのだ。もちろん、米軍はすぐに更新していく。

おそらく、国力が劣り、人口が減少する一方で、ハイテク産業も何もない二流国家のロシアは、これから衰退していく一方だろう。つまり、2020年からわずか数年の間だけ、一瞬だけ「勝機」が訪れる。しかも、それさえハイリスクな勝機だ。

だが、それ以降は、おそらく永遠に逆転の見込みはない。そういう意味で歴史的な「勝機」だ。そして、プーチンはその訪れをじっと待っている。

前オバマ政権の対北朝鮮政策を指して「戦略的忍耐」と称するが、それを言うならプーチンこそ、西側に対して「戦略的忍耐」している最中なのだ。

プーチンが先制核攻撃を決断する日

繰り返すが、今、プーチンが西側からの度重なる侮辱に耐え忍んでいるのは、平和主義者だからではなく、戦えば負けると確信しているからだ。

しかし、今から数年後、ほんの一瞬だけ、勝機が到来する。その時、プーチンは考えるだろう。おそらく、このままずるずる行くと、結局、ロシアは欧米諸国の攻勢を食い止めきれず、強大な欧米資本によって再植民地化され、食い物にされてしまうだろう、と。だが、大統領就任前のような状態に再び祖国が戻ることは、彼にはとうてい耐えられないはずだ。なぜなら、彼の20年間におよぶ努力の否定に繋がるからだ。

かくして、2021年5月、大統領任期の後半に入る。残るは3年間。もしかすると、プーチンにとって「最後の3年」かもしれない。

これまで必死で祖国のために献身してきた彼は、すでに祖国と一体化している。プーチンは自分をロシアそのものと感じている。彼は21世紀ロシアの建国の父なのだ。

ロシアの帝王とは何者か。ローマ帝国皇帝であり、東方正教会総主教であり、モンゴル帝国大ハンである。この三つを兼ねる稀な専制君主、それがロシア皇帝。

結局、プーチンは過去のロシアの帝王と同じ発想をするだろう。

「朕の人民はいくら犠牲にしてでも、最終的にロシアが勝利を収めればそれでよい。戦争に勝ちさえすれば、すべてが報われるのだ。たとえ何千万人が死のうとも・・」

かくして、プーチンは開戦の「聖断」を下すだろう。

で、これが「現実情報」から辿っていった結論。私はオカルト・陰謀の研究家だから、当然ながら「超自然情報」という観点からも推理していくことができる。

その両サイドからのジッパーを合わせていったところ、ある年代が浮かび上がってきた。それが2021年(~24年)だったのである。そして、この結論に達したのが2014年。今から二年半ほど前だろうか。当然、日本も攻撃を受けるに違いない。

昨年の高円寺のイベントでは、列席者にこのことをズバリと言った。「だからやばいと思ったら、軍事基地からは離れて田舎に逃げてください」と忠告した。

もちろん、このような分析をしている人は誰もいない。たぶん、私だけだ。しかし、私は確信している、世界の運命は2020年頃の欧米の対ロシア姿勢次第だと。その時になっても欧米がロシアを追い詰めているようだと、プーチンは世界を道連れにしてでも西側との戦争を始めるだろう。しかも、それは先制核攻撃のはずだ。

欧米と一緒になって対ロ制裁している日本は、当然、敵と見なされるのである。

 

◇ ◇ ◇

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